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> 各地域の総合通信局の見解の相違(お役所ネタその3)
数ヶ月前に、日本でも 135 kHz 帯が解放され、既に全国で何名かの方が免許を取得されたそうです。総務省のホームページによれば、135kHz帯については、EIRP(等価等方輻射電力)を 1 W 以下として運用しなければならないことになっています。しかし、通常、私たちアマチュア局の局免に記載されている空中線電力とは、送信機からアンテナ系へ送出される電力であり、EIRP ではありません。では、135 kHz 帯の免許を取得した方の局免には、電力に関してどのように記載されているのでしょうか。私が所属する JARL QRP club の方で、この点に興味を持って検索された方のお話しによれば、四国総合通信局だけが局免に EIRP で電力を記載し、他の総合通信局(北海道、東海、近畿)では、従来通りの空中線電力(50 W or 100 W)を記載しているそうです。よって、各地域の総合通信局の中で、統一がなされていないことになります。

「お役所ならば、どこでも同じ」と考えている人は驚くかもしれませんが、実は、各地域の総合通信局に同じ質問をしてみると、全く異なった回答を得ることは珍しくありません。今回は、私が経験した事例を紹介しましょう。

それは、2003年の6月頃のことでした。私は、ふと疑問に思うことがあり、全国の10カ所の総合通信局に電話で問い合わせたことがあります。私の疑問とは、「3アマの免許を持っている人が、IC-706MKIIG で 144 MHz 帯と 430 MHz 帯のみの移動局を申請できるのか」というものでした。IC-706MKIIG は、HF から 50 MHz までは最高 100 W 出力ですが、144 MHz では最高 50 W、430 MHz では最高 20 W しか出ません。よって、144 MHz と 430 MHz に関しては、3アマの資格の範囲内です。さて、各総合通信局の回答は以下の通りでした。

関東: 「不可」
東海: 「不可」
近畿: 「不可」
中国: 「可」
四国: 「可」
九州: 「TSS が認めれば可」→意味不明!?
東北: 「不可」
北海道:「不可」
北陸: 「不可」
信越: 「不可」

総合通信局によって、見解が異なることが良くわかります。

「不可」と言われた7つの総合通信局に対しては、さらにしつこく質問をしてみました。「4アマの人で FT-817 で開局する人は多くいると思われるが、FT-817 は 1.9 MHz、10 MHz 〜 18 MHz で送信することが可能であり、また、CW で送信することもできる。よって、4アマの人が FT-817 で免許を受ける際は、1.9 MHz、10 MHz 〜 18 MHz、および、CW では送信しない、という前提に基づいている。これと同様に、HF と 50 MHz で送信しないことを前提とすれば、3アマの人でも IC-706MKIIG で 144 MHz と 430 MHz のみの免許が得られるのではないか。」と食い下がったところ、7つすべての総合通信局から全く同じ回答が返ってきました。それは、「周波数帯は問題ではない。出力が問題である。4アマの人が 1.9 MHz、10 MHz 〜 18 MHz および、CW で送信しないとうのは紳士協定であるが、出力は紳士協定ではなく、厳しく取り締まらなければならない。」というものでした。私は、この見解は正論であると考えています(下記注)。某総合通信局のアマチュア無線担当者は、「4アマの人が FT-817 で開局するのは、本当は法律違反である。1.9 MHz、10 MHz 〜 18 MHz および、CW では送信できないように改造してから免許を得る必要があるが、そこまで厳しく言うとメーカー側が困るので大目に見ている。」と自信を持って断言しました。「そこまで言って大丈夫ですか?」、喉まで出かかった言葉を飲み込んで、私は電話を切りました。

(注)1980年代の前半のことです。大学に進学した私は、すぐにアマチュア無線クラブに入部しました。その大学のアマチュア無線クラブは、数々の国際コンテストで常に上位にランクインし、何度も優勝している有名な局でした。しかし、入部してすぐに、私は、大きなカルチャー・ショックに襲われました。噂には聞いていましたが、すべてのバンドで正気の沙汰とは思えないほどのオーバー・パワー運用をしていたのです。(現在の状況は不明。)当時は、HF で許可される最高出力は 500 W でしたが(28 MHz 帯は 50 W)、そのクラブでは 7 MHz 帯で 2 kW(以上?)出していました。しかも、電話級(現4アマ)の部員にも運用させていたのです。後日、クラブの先輩に、「オーバー・パワーに対する罪悪感はないのですか?」と、さりげなく尋ねたところ、「全くないよ!」、「現実的に、オーバー・パワーを取り締まることができない法律が悪いんだよ!」と、笑って答えてくれました。そして、その日を最後に、私はクラブ局のシャックに足を運ぶことを止めたのです。クラブの先輩が言う通り、オーバー・パワーは最も取り締まることが難しい違反です。先に述べたように、「パワーは厳しく取り締まる」という総合通信局の方針は、非常にもっともだと思われます。
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by jg2gsy | 2009-07-01 05:25 | お役所ネタ

50 MHz も大好き!
by jg2gsy