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カテゴリ:ベランダ・アンテナ( 5 )
ベランダ釣竿アンテナを改良しました(本編)
昨年の12月に予告編を投稿してから、9ヶ月も過ぎてしまいました。

今回は、私が今までに使用した3種類の HF 用ベランダ釣竿アンテナについて、少し詳しくご紹介させて頂きます。リグは IC-706MKIIG or IC-703、オート・アンテナ・チューナーは AH-4 を使用しています。以前の記事もご参照下さい。


① ループ・アンテナ

ベランダの柵が接地していないため、最初は「アースが不要」という単純な理由で、ループ・アンテナ(以下、ループと表記)を選択しました(アパマンハム・ハンドブック p112 参照)。
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グラス・ファイバー製の釣竿(2.7m)2本をベランダから平行に振り出し、釣竿に沿ってエレメントを固定しました。ループの周長は 12.7m となり(単なる偶然です)、7-50 MHzできれいにチューニングを取ることができました。オンエアするときだけ釣竿を伸ばしてベランダの外に出し、普段はアンテナ全体をベランダ内に収容しました。

アパマンハム・ハンドブックには、「3.5 MHz でチューニングを取るには、ループ周長 10m が目安」と記載されていますが、この周長 12.7m のループでは、3.5 MHz でチューニングを取ることができませんでした。一般には、ループは目的周波数の 1/4 波長の周長が必要とされています。

3.5 MHz にもオンエアしてみたくなった頃、偶然にも、ICOM のサポート・センターから以下の情報を得ました。
(1)ループで AH-4 を使用する場合、最低でも周長 30m が必要。
(2)さもないと、AH-4 に過剰な負担がかかり、故障の原因となる。
そこで、ループからロング・ワイヤー・アンテナ(以下、LW と表記)へ変更する決心をしたのです。


② LW ver.1

周長 12.7m のループは 7-50 MHz できれいにチューニングできたことから、LW も同じ 12.7m から試すことにしました。要するに、AH-4 のアース端子側に接続していたエレメントを外して、何も深く考えずに(笑)、先端を釣竿に固定し直しただけのことです。ループのときは4辺で固定していた 12.7m のエレメントを、この LW ver.1 では3辺で無理矢理に固定したため、全体が「ハの字型」になり、しかもエレメントが弛んでいます。
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LW の場合は良好なアースが必要ですが、ベランダの柵は接地していないため、AH-4 のアース端子にカウンター・ポイズを接続してベランダの床に広げ、容量結合で鉄筋に接地しました。

ICOM のサポート・センターに相談したところ、「カウンター・ポイズとエレメントの長さを正確に同じにすることが、最も AH-4 に負担をかけない方法」とアドバイスを受け、12.7m のカウンター・ポイズ10本をなるべく均一になるようにベランダ一面に広げたところ、期待した通り、3.5-50 MHz でチューニングできるようになりました。見栄えの悪いカウンター・ポイズは、100均で購入した人工芝で隠して完了です。
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ベランダの掃除をするときは、一面に広げたカウンター・ポイズを一旦片付けて、掃除が終わった後で再度広げるのですが、カウンター・ポイズの広げ方が異なると、あるバンドでチューニングできなくなることがあります。容量結合の状態の変化が原因であることは想像できますが、どのように広げたら良いのか目で見てもわからないため、とにかく適当にやってみるしかありません。広げ方を変えたら別のバンドでチューニングを取ることができなくなり、もう一度広げ直したらまた別のバンドで、、、などと、イタチゴッコになったことが数回あります。

理論的に正しいのか不明ですが、エレメントとカウンター・ポイズの長さが同じでも、カウンター・ポイズの広げ方次第で(ベランダの掃除をする度に)、各バンドの「飛び」が少し変わります。(良くなるバンドもあれば、悪くなるバンドもあります。)


③ LW ver.2

2010年の秋に LW ver.1 から LW ver.2 にメジャー・チェンジし、現在も LW ver.2 を使用しています。

メジャー・チェンジのきっかけは、ループのときから釣竿の固定に使用していた「物干し竿掛け(正式名称は何?)」の足が壊れたことです。アンテナをベランダから出し入れする度に足の部分に力が加わったためか、根元の溶接部分が壊れてしまいました。新しい物干し竿掛けを購入することは簡単ですが、自宅まで持ち帰るのは一苦労です。また、歳とともに怠け者になっていく私は(笑)、「室内からローテーターを操作して釣竿アンテナを出し入れしたい」と考え始めました。
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ベランダの幅から釣竿の長さは最長 3.6m という制限があり、また、前述の通り、エレメントの全長12.7m にもこだわりがありました。試しに 3.6m のグラス・ファイバー製の釣竿に 12.7m のエレメントを等間隔で巻きつけてみたところ、1ターンの間隔が数 cm になりました。「1ターンの間隔は最低でも 10cm 以上必要。それ以下だとコイルとして動作してしまう。」と、どこかで読んだ記憶があったため、仕方なく(?)、写真のように約 20cm おきにエレメントを釣竿からぶら下げるように固定してみたのです。最初は、「こんな固定方法で本当に電波が飛ぶのか?」と疑心暗鬼でしたが、意外にも、ループと LW ver.1 をしのぐ性能が得られました(後述あり)。

さらに、LW ver.2 には、想定外だった特徴が2点あります。50 MHz のモービル・ホイップを使用していたときは、ローテーターで角度を変えると、S にして2〜3違うことが多々ありました。

しかし、LW ver.2 では、ローテーターで大きく角度を変えても、シグナルの強さはほとんど変化しません。その理由は全く不明です。現在は、常にベランダから垂直の角度で使用しています。角度を気にしなくて良いのは、楽と言えば楽なのですが、多少は指向性が出ることを期待していただけに、これは残念な結果でした。また、LW ver.2 では、ループと LW ver.1 が苦手としていた建物の反対側の方向に対しても、送受信性能が大幅にアップしました(後述あり)。

LW ver.2 へのメジャー・チェンジの際、調子に乗って(笑)、長年の夢であった 1.9 MHz にも挑戦することにしました。
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直径 9cm のペットボトルに直径 2mm のビニール線を40回密巻きにしたコイルを AH-4 とエレメントの間に挿入したところ、1.8-1.9 MHz でもチューニングできるようになりました。コイルを挿入した状態では 7 MHz 以上でチューニングを取ることができないため、シャックからリレーを操作して、コイルの ON/OFF を切り替えています。


④ ループ、LW ver.1、LW ver.2 の比較

国内 QSO: LW ver.2LW ver.1 > ループ
DX QSO: LW ver.2ループ >> LW ver.1
ノイズレベル: ループ << LW ver.2 < LW ver.1

おそらく、ループは打ち上げ角が低く DX 向き、LW ver.1 は打ち上げ角が高く国内向きと思われます。LW ver.2 は、国内、DX の両方で、送受信ともにベストの性能です。その詳細な理由は不明ですが、他のアンテナよりもエレメントが鉄筋の建物から離れていて、鉄筋の影響が少ないのではないかと想像しています(後述あり)。ループがノイズに強いのは定説通りでした。


⑤ 実験で使用した仮設 LW

JA7QIL 局作製のアンテナ・チューナーの実験(モニター)をするために、写真のような LW をベランダに仮設したことがあります。実は、この仮設 LW こそが、今までに使用したベランダ釣竿アンテナの中で最高の性能でした。
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全長 10m のグラス・ファイバー・ロッド(PG-ANT-100)をベランダの柵に仮固定し、10m のビニール線を沿わせてエレメントとしました。カウンター・ポイズは、エレメントと全く同じビニール線3本を、適当にベランダに投げ出しただけです。

ところが、この仮設 LW は、国内、DX ともに、LW ver.2 よりも数段優れた性能を示しました。見るからにいい加減な仮設アンテナですが、常設の釣竿アンテナには見られない大きな特徴があります。それは、エレメント(の先端)が鉄筋の建物から遠く離れていることです。

鉄筋の影響が少なくなれば、それだけ電波の放射効率も良くなり、また、エレメントが建物から離れることによって、建物に遮られていた反対方向のシグナルも強く入感するのではないかと推察しています。

しかし、この仮設 LW をベランダに常設するのは、かなり無理があります。このグラス・ファイバー・ロッドは、本来は移動運用のために設計されたものであり、垂直に立てて使用することを前提としています(と思います)。全長が 10m もあるため微風でも全体が大きく揺れ動き、ベランダから水平に振り出すのは危険極まりないと感じました。


⑥ ベランダ釣竿アンテナは面白い!

当たり前ですが、ベランダ・アンテナは、ベランダに一歩出るだけで手が届きます。つまり、簡単に「ちょっと試してみる」ことができるため、改良しようとして失敗しても、すぐに元通りに復元できます。「アンテナは失敗しても面白い」と考える私には、ベランダ・アンテナは絶好の実験材料です。


⑦ 3種類のベランダ釣竿アンテナの成果

すべて QRP CW による運用です。これを頂いたときには感動しました。
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by jg2gsy | 2013-09-06 00:00 | ベランダ・アンテナ
ベランダ釣竿アンテナを改良しました(予告編)
このブログの記事ランキングでは、HF 用ベランダ釣竿アンテナへのアクセスが圧倒的に多いようです。これは、ベランダからオンエアしたいと考えていらっしゃるアパマン・ハムの方々が、非常に多いことを物語っていると思います。

以前から、私の釣竿アンテナに関する続編をご紹介したいと考えていましたが、詳細な記事を書く時間がなく、そのままズルズルと時間だけが過ぎてしまいました。そこで、今回は「予告編」と称して、現在私が使用している釣竿アンテナに関して、最低限の情報をご紹介させて頂きます。(詳細は後日改めてご紹介させて頂きたいと思いますが、例によって、いつのことになるやら?)
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これらの写真は、2010年11月にメジャー・チェンジを行い、現在も使用している釣竿アンテナです。名付けてエイリアン・アンテナ。映画をご覧になった方なら、その名前の由来をご理解頂けることと思います(笑)。


以前の釣竿アンテナからの改良点は次の3点です。

① 長さ 3.6m のグラス・ファイバー製の釣竿に、12.7m のアンテナ・エレメントを、写真のように無理矢理固定しました。最初は、「こんな固定方法で本当に電波が飛ぶのか?」と疑心暗鬼でしたが、意外にも、今まで私が使用した(常設の)釣竿アンテナでは、送受信ともに最高の性能です。

② 直径 9cm のペットボトルに直径 2mm のビニール線を40回密巻きにしたコイルを自作し、ATU(AH-4)とアンテナ・エレメントの間に挿入しました。この結果、1.8 - 1.9 MHz でもチューニングできるようになりました。コイルの ON/OFF は、シャックからリレーを操作して切り替えています。

③ 50 MHz 用 HB9CV と同じマストに釣竿を固定しました。ローテーターを回せば、室内から釣竿アンテナの出し入れができます。釣竿アンテナと HB9CV が接近していますが、互いに悪影響はありません。
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by jg2gsy | 2012-12-16 22:00 | ベランダ・アンテナ
HF 用ベランダ釣竿アンテナ(詳細)
最近、数名の方々から、私が使用している HF 用のベランダ釣竿アンテナについて、質問を受けました。「(この)ブログに写真が載っていますので、参考にして下さい」とお答えしたのですが、改めて読み直すと、写真が載っているだけで、詳しいことは何もわかりません。そこで、今回は、私のベランダ釣竿アンテナの詳細をご紹介したいと思います。

【現在のシステム】
私のベランダ釣竿アンテナが、現在のスタイルに落ち着くまでは、数回のメジャー、および、マイナー・チェンジがありましたが、まずは、現在の状況からご紹介します。

私は、12階建てマンションの11階(地上高約 30 m)に住んでいます。無線をするためにこのマンションを選び、ベランダにアンテナを設置する許可を得てから契約をしました。マンションの南側(ベランダ側)には、高い建物はなく(写真参照)、アパマン・ハムとしては比較的恵まれた環境だと思います。ただし、北方向は建物の裏側になるため、電波の飛びに不満が残ります。国内では9エリア、DX では EU が苦手な方向です。
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リグは IC-706MKIIG を使用し、ベランダの柵に ICOM 純正のオートマチック・アンテナ・チューナー AH-4 を取り付けています。リグとチューナーは、5 m の同軸ケーブルとコントロール・ケーブル(ともに AH-4 の付属品)で繋いでいます。
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コモンモードによるインターフェアーと回り込みの対策として、教科書(入門書)通りに、同軸ケーブル(5D2V)の両端にフェライト・コア FT-240 #43 材を5回巻、コントロール・ケーブルの両端にフェライト・バーを5回巻にしています。
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ただし、FT-240 #43 材5回巻だけでは、ローバンド(3.5 MHz と 7 MHz)のコモンモード電流を十分に抑えることができません。しかし、私は QRP 運用しかしないため、ローバンドで送信しても同軸ケーブル上のコモンモード電流値は十分低く、自室はもちろん、上下と隣の部屋でもインターフェアは発生していないため、これ以上の対策は行っていません。
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釣竿はグラスファイバー製の安物(1本1000円以下)で、全長 3.6 m(2間竿)4本継ぎの先端部分(穂先)を抜いて(細すぎるため)、手元から3本を使用し、全長 2.7 m です。この釣竿を、写真に示すように、物干し竿かけ(何と呼ぶのが正しい?)に結束バンドで固定しています。教科書的には、カーボン製の釣竿は、電磁波に影響を与えるので好ましくありません。しかし、釣りの世界では、現在は、軽くて使いやすいカーボン製の釣竿が主流になっており、グラスファイバー製の釣竿を探すのに苦労することがあります。グラスファイバー製の釣竿は、釣り道具店の初心者用の安物コーナーに置かれていることが多いので、そこを探してみて下さい。

アンテナ・エレメントは直径 3 mm のビニール被覆線で、全長 12.7 m のロング・ワイヤー・アンテナです(なぜ 12.7 m なのかは後述)。
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アンテナ・エレメントは写真に示すように、釣竿に弛んだ状態で固定しています。釣竿にピタリと沿うように固定すれば見栄えも良いのですが、エレメントの長さを稼ぐために仕方なく弛んだ状態で固定しています。オンエアするときだけ釣竿を伸ばしてアンテナをベランダの外に突き出し、普段は釣竿を縮めてベランダの中に収納しています。
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釣竿アンテナに関する雑誌の記事などでは、アンテナ・エレメントを釣竿に巻きつける例が多く紹介されていますが、私のように、弛んだ状態で固定した場合と、巻きつけた場合と、電波の飛びに差が出るのかどうかはわかりません。ただ、一旦巻きつけてしまうと、釣竿を縮めることが困難になります。しかし、常に釣竿を伸ばしたまま使用する場合は、巻きつけて固定した方が良いでしょう。

次に AH-4 に接続するアースですが、まずは教科書通りに、ベランダの手すりが建物の鉄筋に電気的に接続されているか(アースとして使用可能か否か)を確認しました。その結果、残念ながら、私のマンションでは、ベランダの手すりはアースとして使用できないことがわかりました。そこで、写真に示すように、カウンターポイズとして、アンテナ・エレメントと同じ長さ(12.7 m)のビニール被覆線10本を AH-4 のアース端子に接続し、ベランダ一面になるべく均等になるように広げています。
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そのままでは見栄えが悪いので、普段はカウンターポイズの上に人工芝(100均で購入)を敷いて隠しています。
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一般に、オートマチック・アンテナ・チューナーでは、アンテナ・エレメントの電気的長さが、目的周波数の半波長の整数倍ではチューニングが取れません。私の用いている 12.7 m のエレメントでは特に問題なく、カタログ通り 3.5 MHz 〜 50 MHz まで、きれいにチューニングを取ることができます。(後述するように、計算して製作したわけではなく、単なる偶然です。Hi, Hi)

この釣竿アンテナを設置してから5年半が過ぎました。その間、直射日光と風雨にさらされていたわけですが、意外にも釣竿へのダメージは少ないようです。表面のコーティングが少し剥がれた以外は、ひび割れもありません。これは、オンエアするとき以外はベランダの中に仕舞い込んでいることが良いのかもしれません。しかし、釣竿を固定している結束バンドは、定期的な点検が必要です。アンテナを設置した当初、結束バンドがどのくらいの期間もつのか注意深く観察してみました。初めて結束バンドが1本切れたのは、アンテナ設置から2年以上過ぎてからでしたが、1本切れた後は立て続けに切れ始めました。釣竿の落下事故を防ぐために、現在では、結束バンドは毎年1回交換することにしています。


【現在のシステムに至るまで】
ベランダから HF にオンエアするにあたり、まず私が参考にしたのは、CQ 出版社「アパマン・ハム・ハンドブック」でした。同書には、ベランダ・アンテナの具体例が多く紹介されています。最初に私の目に止まったのは、p112 に紹介されている「ループ・アンテナ」でした。これは、ワイヤーの一端をチューナーのアンテナ端子に、他端をアース端子に接続して、ループ・アンテナを構成するものです。アパマンハム・ハンドブックには、「アースを取る必要がなく、大変使いやすい」と書かれています。そこで、アースのことで悩みたくなかった私は、ベランダから釣竿を2本垂直に伸ばし、ワイヤーを(弛んだ状態ではなく)釣竿に沿って結束バンドで固定し、長方形の1ターン・ループ・アンテナを作成しました。
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このとき、なるべくループの全長が長くなるように、ベランダの両端に釣竿を置いてワイヤーを張ったところ、全長が 12.7 m になりました。これは単なる偶然で、特に意図して 12.7 m とした訳ではありません。現在使用中のアンテナの写真と比較して頂ければおわかりのように、この頃のループ・アンテナは、きれいな長方形になっています。

しかし、このループ・アンテナには、ひとつ問題がありました。アパマン・ハム・ハンドブックには、「一周 10 m あれば 3.5 MHz までチューニングが取れる(あくまで目安として)」と書かれていますが、私の場合は、3.5 MHz ではチューニングを取ることができず、7 MHz 以上でしかオンエアできませんでした。それでも、最初はベランダから HF にオンエアできるようになったことで満足し、ループ・アンテナのまま2年半 HF にオンエアしていました。ところが、次第に 3.5 MHz にもオンエアしたいと思うようになり、アンテナの改良を試みることにしました。ループの周長をもっと長くすることは誰でも考えることですが、ベランダの広さと釣竿の長さを考えると、ワイヤーの延長は現実的ではありませんでした。そこで、JJ1VKL 原岡 OM にご相談したところ、「オートマチック・アンテナ・チューナーでループ・アンテナのチューニングを取るには、最低でも目的周波数の4分の1波長の長さのワイヤーが必要」とのアドバイスを頂きました。よって、3.5 MHz にオンエアするには 20 m 必要になります。ちょうど同じ頃、別件で ICOM のサポート・センターに電話する用事があり、ついでに AH-4 を用いたループ・アンテナについても質問してみました。すると、「AH-4 はアース、または、カウンターポイズを取ることを前提条件として設計されている」、「ループ・アンテナとして使用した場合は動作保障はできない」、「どうしてもループ・アンテナにしたければ、最低でも全長 30 m のワイヤーが必要であり、それ以下では AH-4 に過剰な負担がかかり、故障の原因となる可能性がある」と丁寧に教えてくれました。

そこで、アースが不要なループ・アンテナをあきらめ、ロングワイヤー・アンテナに変更することにしたのです。AH-4 のアース端子に接続されているワイヤーを外し、そのままの長さでアンテナ・エレメントとしたため、私のロングワイヤー・アンテナは全長が 12.7 m となりました。この 12.7 m をすべてベランダの外に出すために、エレメントは釣竿に弛んだ状態で固定し、なおかつ、釣竿は並行ではなく、逆「ハ」の字型にしてベランダの外に突き出すようにしました。ループ・アンテナのときと比較すると、見た目の美しさでは数段劣りますが、他に選択肢はありませんでした。

次に、アースの代わりとなるカウンターポイズを作製しました。CQ 誌などの特集記事には、「数メートルに切りそろえたワイヤーを、5〜10本ベランダの床に広げる」と書かれています。最初は 10 m のビニール被覆線6本を AH-4 のアース端子に接続して、ベランダの床に広げました。各バンドでチューニングが取れるか試してみたところ、3.5 MHz でもきれいにチューニングが取れるようになり、3.5 MHz 〜 50 MHz でオンエアが可能となりました。そのまま何も考えずに使用すれば良いものを、ここで根っからの理系人間である私の悪い癖が出ました(笑)。10 m のワイヤー6本に、5 m を2本、7.5 m を2本追加してみたのです。その理由は、「長さの異なるワイヤーを接続すると、チューニングにどのような影響が出るのか」を実験してみたかったのです。結果は、何の変化も悪影響もなく、単なる時間のムダでした。ならば、実験のために追加した 5 m 2本、7.5 m 2本のワイヤーを外すのが面倒くさくなり(笑)、そのまま1ヶ月ほど使用しました。またもや偶然ですが、別件で ICOM のサポート・センターに電話する用事ができ、ついでに AH-4 に用いるカウンターポイズの長さについて質問してみました。すると、「カウンターポイズのワイヤーの長さは、アンテナ・エレメントの長さと正確に同じ長さにすることを強く勧める」、「それが AH-4 に最も負担をかけない方法である」と言われました。そこで、そのアドバイスを素直に受け入れて、カウンターポイズの10本のビニール被覆線を延長し、すべて 12.7 m にそろえました。結果的に3種類の異なる長さのカウンターポイズを使用したことになりますが、電波の送受信に関しては、どれも実感できるほどの差はありませんでした。


【ループ・アンテナとロングワイヤー・アンテナの比較】
前述のように、3.5 MHz にオンエアするために、ループからロングワイヤーに変更したわけですが、両者には大きな差がありました。

(1)ループ・アンテナの方が雑音が少ない
これは、「ループは雑音に強い」という定説を証明したことになりました。ロングワイヤーにしてからはノイズ・レベルが高くなり、QRPer の私としては、2 way QRP QSO の際に、ノイズと格闘する羽目になりました。

(2)ループは DX 向き、ロングワイヤーは国内向き
ロングワイヤー・アンテナにしてから、国内局が強く入感するようになり、パイルになっていてもピックアップされる確率が高くなりました。私の電波が強く届いていると思われます。これに対し、DX 局はコールしても応答がないことが多くなりました。ループ・アンテナのときに QSO できた DX 局も、ロングワイヤー・アンテナにしてからは、全く気付いてもらえないことも多々ありました。シミュレーション・ソフトで解析してはいませんが、ループ・アンテナは打ち上げ角が低くて DX 向き、ロングワイヤー・アンテナは打ち上げ角が高くて国内向きではないかと推察しています。もちろん、地上高によっては異なる結果となるかもしれません。


【今後の目標】
3.5 MHz にオンエアできるようになってから3年になります。やはり、次の目標は 1.9 MHz でしょうか。コイルを用いてロングワイヤーの電気的長さを延長する方法や、夜間だけ細くて長いワイヤーを目立たないように垂らす方法などが CQ 誌に紹介されていましたが、どちらの方法も、私のベランダで実践するには、何かしら解決しなければならない問題があります。1.9 MHz へのオンエアは、時間に余裕ができたときに、じっくりと検討したいと考えています。


現在の安定したシステムに至るまで、JJ1VKL 原岡 OM には何度も貴重なアドバイスを頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。
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by jg2gsy | 2009-07-08 21:15 | ベランダ・アンテナ
50 MHz のアンテナをグレード・アップしました
現在の QTH で 50 MHz にオンエアし始めてから、早くも6年間が過ぎました。その間、50 MHz のアンテナは、ノンラジアルの 1/2 L モービル・ホイップ(コメット社 CHL-350)を使用してきました。
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写真に示すように、小型のローテーターに取り付けて水平に振り出し、アンテナを回転させることができるようにしていました。これには、ふたつのメリットがあります。ひとつは、オンエアするときだけアンテナをベランダの外側に振り出し、運用が終わったらベランダの内側に取り込めるように、室内からコントロールできることです。このアイデアは広く普及しており、ローテーターで釣り竿アンテナを出し入れしている人は多くいます。もうひとつの利点は、実際にオンエアしてみるまで気が付きませんでした。たとえモービル・ホイップでも、回転させて少しだけでも方向を変えると、S にして2〜3違うことがあります。QRP で運用する私にとって、この差は非常に大きいものでした。

地上高が約30メートルあることも味方して、このモービル・ホイップで、Gw では東は静岡県西部、西は兵庫県東部まで何とかカバーできました。夏場の Es の場合、大パイルになると手も足も出ませんでしたが、通常はタイミング良くコールすれば、8割くらいの確率で QSO に成功しました。また、このアンテナに QRP 運用で、近場ばかりとは言え、10 entities 以上と QSO したのは、ちょっとした自慢です。

6年間、風雨に耐えて頑張ってきてくれたモービル・ホイップですが、最近は、さすがに限界を感じるようになりました。そこで、本格的な Es シーズンが始まる前の6月上旬に、思い切って、ビーム・アンテナを導入することにしました。
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Radix 社の RY-62V です。このアンテナを選んだ理由は、2エレ HB9CV の中では、非常に FB 比が高いことと、
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運用が終わったら、折りたたんでベランダの内部に取り込めることです。

やはり、ビーム・アンテナの威力は素晴らしく、QRP でも Es の大パイルでピックアップされるようになりました。また、モービル・ホイップのときは蚊帳の外であった Sc にも何とか対応できるようになり、50 MHz のポテンシャルは一気に上昇しました。これからが大いに楽しみです。
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現在のアンテナの様子。HF 用の釣り竿 LW と 新たに導入した RY-62V。これらのアンテナは、運用が終わったらベランダの内部に収容する。出し入れの所要時間は3〜5分。
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by jg2gsy | 2009-06-21 08:00 | ベランダ・アンテナ
ベランダのアンテナです
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HF 用のワイヤーアンテナ(+ ATU)と 50 MHz 用の 1/2 L モービルホイップです。オンエアするときだけだけ外に出して、普段はベランダの内部に入れています。

現在、ブログの色々な設定を変えてみて勉強中です。まだまだブログと呼べるレベルではありません。
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by jg2gsy | 2008-10-25 00:20 | ベランダ・アンテナ
   

50 MHz も大好き!
by jg2gsy