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カテゴリ:QRP( 2 )
Project P
私がベランダの釣り竿 LW + AH-4 で HF にオンエアしていること、また、基本的には出力 3 W - 5 W の QRP で運用していることは先にご紹介した通りである。

私には、以前からある計画があった。名付けて Project P。それは、QRP 専用機を用いて、ベランダの釣り竿 LW + AH-4 でオンエアすることである。AH-4 を ICOM 純正機以外と組み合わせて使用されている方も多く、汎用型のチューニング回路の記事も CQ 誌に紹介されている。よって、私の計画を聞いて、何でもない簡単なことのように思われるかもしれないが、AH-4 には1点だけ少し厄介な問題(と言うほどではないが)がある。それは、チューニングを取る際に、出力 10 W のキャリヤーが必要なことである。例えば、私が IC-706MKIIG の出力を最小(約 3 W)に絞ってオンエアする際も、チューニングを取るときには自動的に 10 W のキャリヤーが出るのである。つまり、私の弱い QRP の電波は、チューニングの際のキャリヤーよりもショボいのである(笑)。言い換えれば、出力が 10 W 以上出せないリグでは、AH-4 は使えない(たぶん)ということである。ELECRAFT 社から T1 という QRP 用のアンテナ・チューナーが発売されているが、T1 は基本的に卓上型のチューナであり、また、現在私が使用している LW を T1 に接続するには、その度に毎回 LW を AH-4 から外す必要がある。それでは、あまりにも手間がかかりすぎる。DP や八木アンテナなど、特定のバンドに同調しているアンテナがある場合は、そのまま QRP 専用機を接続するだけでオンエアできるのだが、釣り竿アンテナに屋外型チューナーの組み合わせでは、QRP 専用機でチューニングを取るには一工夫必要であることを、まず最初にご理解頂きたい。

さて、Project P を進めるに当たり、まずは AH-4 の詳細な特性について確認する必要がある。IC706MKIIG で AH-4 を動作させ、LW をあるバンドに同調させたと仮定する。ここで、私は以下の3つの疑問を抱いた。
(1)アンテナ・ケーブルを IC706MKIIG から外した場合
(2)IC706MKIIG の電源を切った場合
(3)AH-4 のコントロール・ケーブルを外した場合
それぞれにおいて、LW + AH-4 のチューニングはどうなるのか。早速 ICOM に電話で問い合わせてみた。

電話に出た ICOM の担当者の方は、私の Project P に興味を持ち、色々と詳しく丁寧に教えてくれた。上記のそれぞれの場合に対する回答は以下の通りである。
(1)アンテナ・ケーブルを外しても AH-4 のチューニングは維持される。(下記注1)
(2)IC706MKIIG 本体の電源を切っても、安定化電源の電源さえ切らなければ AH-4 のチューニングは維持される。(下記注2)
(3)わからない。壊れそうな気がするので、試さないでほしい。(その気持ち、よくわかる!)

注1:(1)の回答は当たり前だと思われるかも知れないが、リグによってはリニア・アンプなどをコントロールするためにアンテナ・ケーブルに直流電流を流す機種がある。よって、アンテナ・ケーブルを外した瞬間に AH-4 のチューニングが乱れる可能性が考えられたが、AH-4 のチューニングに関しては、アンテナ・ケーブルは何の関与もしていないとの回答であった。

注2:IC706MKIIG をお使いの方ならご存じとは思うが、安定化電源をオンにした瞬間に、IC706MKIIG 本体の電源を入れなくても、内部で「カチッ」というリレーの音がする。これは IC706MKIIG 内部の XX ユニット(名前は忘れた)に通電した音であり、本体の電源スイッチとは独立している。この XX ユニットが AH-4 のチューニングに重要であり、一度 IC706MKIIG で AH-4 を動作させて LW を同調させた後、IC706MKIIG 本体の電源を切っても、安定化電源から電流が供給されている限り、XX ユニットはそのまま動作しているため、AH-4 のチューニングは維持されるとの説明を受けた。しかし、実は、これは厳密には正しくなかった(後述)。

前置きが長くなって申し訳ない。Project P 遂行のために必要な AH-4 に関する情報が得られたところで、いよいよ決行の日がやってきた。(と言うほど大したものではない。Hi, Hi.)作戦の詳細は以下の通りである。
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今回用いる QRP 専用機は、ミズホ通信の名機ピコ7(MX7S)である。今から22年前、学生の頃に購入し、その後はずっと実家の押し入れで眠っていたものを引っ張り出してきた。送受信の周波数が 10 kHz ほどズレていただけで、他には何の問題もなく、完璧に動作した。出力もしっかりと 2 W ある(定格 2 W)。さすがは高田 OM の作品である。周波数ズレもコイルを少し調整しただけで元通りになり、ここに名機ピコ7が完全復活した。ピコ7の右にあるのは、セミ・ブレークイン装置(CW-2S)である。


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私は通常は上図のように接続してオンエアしている。


e0151993_7491753.jpg

今回は IC706MKIIG 本体の直前(直後?)に同軸ケーブル切り替え機を挿入した。最初にアンテナは IC706MKIIG に接続し(1)、いつも通りにチューニング・ボタンを押して LW + AH4 を 7 MHz に同調させた。そして、IC706MKIIG 本体の電源はオンのままで、同軸切り替え機を用いてアンテナをピコ7に接続した(2)。実は、Project P と名付けることが恥ずかしいくらい簡単なことである(笑)。ICOM の担当者の方が言った通り、アンテナをピコ7に切り替えても SWR = 1.0 のままであった。バンドの下端からスウィープすると、何局か JCC/JCG サービスの移動局が聞こえてきた。CW フィルターがないため、一度に2、3局のシグナルが聞こえるが、それもまた一興である。バンドの下から順にコールしていくと、しっかりと応答があり、何とプチ・パイルにも勝ってしまった。大成功である。久しぶりに体の芯が熱くなるのを感じた瞬間であった。

次に ICOM の担当者の方から聞いた情報を確認するため、IC706MKIIG 本体の電源を切ってみた。安定化電源はオンのままである。すると、SWR = 3.0 - 4.0 となり急に同調がズレてしまった。しかし、私の LW + AH-4 は、チューニングを取らずに(取り忘れて)7 MHz で送信すると SWR = ∞ となる。何だか良くわからないが、IC706MKIIG 本体の電源を切ると、例の XX ユニットは動作していても、AH-4 のチューニングに影響が出るようだ。しかし、SWR = 3.0 - 4.0 より悪化しない(∞ にはならない)ということは、同調点は移動しても、一応 AH-4 はチューニングを維持しているということだろうか。結果的に ICOM の担当者の方の説明は、「半分正しく、半分間違っている」という結論となった。

今回の Project P とは、AH-4 のチューニング回路と 10 W のキャリヤー供給源として、IC706MKIIG を用いただけのことである。言われてみれば簡単なことかもしれないが、実際に Project P の遂行に至るまで、事前にかなりの調査が必要であった。これで QRP 機と言わず、QRPP 機でもオンエア可能であることが証明され、今まで躊躇していた QRP 専用機やキットの購入に対する封印は一気に解かれた。急に財布の中身が心配になってきたことは言うまでもない(笑)。

Project P を遂行するにあたり、ミズホ通信の高田 OM、ICOM の担当者の方(名前を聞き忘れた)には大変お世話になりました。この場をお借りして、心から御礼申し上げます。
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by jg2gsy | 2010-06-09 12:00 | QRP
FB QRP
私は QRP 運用が大好きです。特に CW QRP は最高にスリリングです。

何か特別な理由がない限り、私は、固定 QTH からは、常に QRP (3 W - 5 W) でオンエアします。しかし、私が QRP 運用を始めた理由は、極めて不純(?)なものでした。高校1年で開局した私は、向こう三軒両隣に TVI をまき散らしてしまい、3ヶ月で QRT に追い込まれました。(そのおかげで勉強に専念できたという話もありますが。Hi, Hi )それ以来、私は、インターフェア恐怖症になってしまったのです。今の QTH で開局する際に、念入りにインターフェアの調査を行い、100 W で送信しても何の問題も起きないことを確認しました。しかし、一旦インターフェア恐怖症となった私は、石橋を叩いても渡らず、リグのパワーを最小に絞って運用を始めました。ところが、CW ならば予想外に良く飛ぶことがわかり、すぐに QRP と CW のマニアとなったのです。

某局のホームページに、「QRP は自己満足に過ぎず、弱いシグナルを聞かされる相手に迷惑をかける行為以外の何でもない」と書かれていました。私は、この意見を否定はしません。QRP で数回コールして、ピックアップされそうもなければ、即あきらめることにしています。ただし、相手も QRP 運用している場合は、互いの気持ち(趣味)がわかり合えるので、何度もトライします。

しばしば困るのは、「アンチ QRP」という人たちに遭遇したときです。コールサインに「/QRP」をつけて CQ を出していると、ビートをかけられたり、聞こえないふりをして、わざとオンフレで CQ を出し始める局がいます。あえてここには書きませんが、そのような妨害への対処方法も身に付けました。
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by jg2gsy | 2009-06-20 11:00 | QRP
   

50 MHz も大好き!
by jg2gsy