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Macintosh vs. Windows
最初に断っておくが、今回のネタは、「Mac と Win のどちらが優れているか」という、いつまで議論しても答えが出ない話題ではない。

今回ご紹介するのは、2008年8月末に、実際に私が遭遇した出来事である。つい数日前に、パソコン初心者の後輩から、「パソコンを買いたいんだけど、Mac と Win のどちらがお勧め?」と相談され、5年前の出来事について投稿する気になった。ちなみに、私は Mac user 歴20年以上の自称 Mac 信者であるが、ごく一部の機能を除いては(後述)、Win に対する不満と偏見はない。事実、そのパソコン初心者の後輩にも Win を勧めておいた。

さて、本題に入ろう。

2008年8月末、平日の午後が休みになった私は、中部地方で最大手の家電量販店へと出かけた。特売の USB メモリーを購入したら、すぐに帰宅する予定であったが、あまりにも興味深い出来事に遭遇したため、1時間以上もその店から離れられなくなった。

パソコン・コーナーで、一見して女子大生とわかる客が、展示されている iMac を操作していた。そこへ、暇を持て余していた店員が声を掛けた。(その店は、休日になると、店員を探すのも困難になるほど混雑するが、平日の午後は店員も暇そうにしている。)

店員:
「iMac をお求めですか?」

女子大生:
「夏休み明けから卒業論文の準備を始めるので、自宅にもパソコンがほしいのですが、今までほとんどパソコンを使ったことがありません。Mac と Win は何が違うのですか?

立ち聞きするつもりはなかったが、女子大生の最後のひとことが、私の耳に深く突き刺さった。店員が何と答えるのか非常に興味があったため、店員と女子大生の了承を得て、私も店員の話を聞かせてせてもらった。

以下は、店員が説明した「初心者がパソコンを選ぶポイント(視点)」である。なお、「GSY 注」の部分以外、私の個人的な意見は全く含まれていない。

---------- 店員の説明ここから ----------

① デザイン
パソコンは毎日使う物なので、自分の好みのデザインを選ぶことが重要。Mac は Apple 社しか製造していないためデザインの選択肢が限られるが、Win は複数の会社が製造しているため、各社独自のデザインもあり、選択肢が非常に多い。

② 価格
Win はメーカーとスペックによって価格に大きな差がある。「とにかく安いパソコンを!」と思うなら Win に限る。(GSY 注:以前に比べれば、Mac も安くなりましたね。)

③ 操作方法
Mac と Win では操作方法が異なるが、パソコンを初めて使う人にとっては大した問題ではない。「こんなものか」と思うだけ。

④ インターネット
インターネット、特にブラウザのスピードに関しては、圧倒的に Mac の方が優れている。(GSY 注:当時の Win は、評判の悪い Vista だったことに注意。)しかし、Win 専用にデザインされている HP も多くあるため、Mac で見るとレイアウトが崩れたり、文字が入力できないことがある。

ここで店員は、iMac と S 社の Win デスクトップ機を並べ、ブラウザの表示スピードを比較して見せた。パソコンのスペックはほぼ互角であり、インターネットへの接続は全く同じ条件であった。ブラウザのキャッシュなど、表示スピードに影響するものはすべてクリヤーし、さらに念入りに、2台のパソコンを再起動させた。店員は、器用に両手で2つのマウスを同時に操作して、iMac と S 社 Win 機で Yahoo! Japan のトップページを表示させた。iMac の Safari が瞬時に Yahoo! Japan を表示したのに対し、S 社 Win 機の Internet Explorer は、フリーズしたのかと思うほど遅く、体感的には30秒(実際はもっと短いと思うが)も遅れて、やっと Yahoo! Japan を表示した。さらに店員は、トップページにある同じリンクを同時にクリックして見せたが、またもや結果は同じであった。

⑤ ウイルス
Win では、Mac とは比較にならないほど多くのウイルスが存在する。Win にウイルス・ソフトを入れずにインターネットに接続することは、自殺行為に等しい。これに対し、Mac に感染するウイルスは少ないため、ウイルス・ソフトなしでも滅多に問題は起きない。ただし、パソコン初心者は、どんなサイトが危険なのか判断できない場合もあるので、Mac でもウイルス・ソフトを入れて使用することを勧める。

⑥ 市販の各種ソフトウエア
市販のソフトウエアで、Win 対応 Mac 非対応というソフトは数多くあるが、その反対は少ない。色々なソフトを使いたいのであれば、迷わず Win を選択すべき。

⑦ 市販の解説書
各種ソフトの解説書が出版されているが、そのほとんどが Win 用であり、解説書に載っている図も Win の画面ばかり。Mac 専用の解説書は数が少ない。

⑧ 周辺機器
周辺機器のほとんどは Win と Mac の両方で使用できるが、やはり、Win 仕様(キーボードの配列など)のものが圧倒的に多い。

⑨ 自分の周囲の人達の状況
大学の研究室で、Win と Mac のどちらを使っているのか確認すること。これは、Win と Mac を選ぶ上で最も重要なポイント。卒業論文を書く際に、指導教官や同級生が全員 Win を使っているのに自分だけ Mac を使うと(その反対のケースもある)、同じ Word で作った書類でも、Win と Mac ではレイアウトが崩れたり、操作方法などで困ったときに、相談できる相手がいないこともある。

---------- 店員の説明ここまで ----------

店員の懇切丁寧な説明を聞いて、女子大生は非常に満足した様子で帰って行った。その際、店員は、「当店でお買い上げの際は、なぜ Win or Mac にしたか、私までひとことお知らせ下さい。」と声を掛けた。

女子大生が帰った後、私は店員に、「パソコン初心者にとって、Mac と Win では、どちらの方が第一印象が良いのですか?」と聞いてみた。

すると店員は、非常に興味深い実体験談を教えてくれた。前述の ① 〜 ⑨ の項目ごとに、Win 派と Mac 派の比率が大きく異なったのである。以下、その比率と店員の解説である。

---------- 店員の解説ここから ----------

① デザイン
Mac:60%、Win:30%、差はない:10%
Apple 社の洗練されたデザインは、パソコン初心者には大きな魅力。Win を選ぶ人は、デザインの選択肢の多さを重視する人、または、Apple 社のデザインが好きではない人。(GSY 注:意外な結果。)

② 価格
Mac:30%、Win:60%、差はない:10%

② 操作方法
差はない:100%
パソコンを初めて使う初心者にとっては、操作方法の差は選択基準にならない。(GSY 注:意外な結果。)

③ インターネット
Mac:90%、Win:10%
ブラウザの表示スピードの差を見て Mac を選ばない人は、Mac ではレイアウトが崩れたり、文字が入力できない HP を気にするごく少数の人だけ。(GSY 注:Win Vista の時代の話しなので、現在では結果が異なるのでは?)

④ ウイルス
Mac:30%、Win:10%、差はない:60%
パソコン初心者でも、ウイルスの怖さは聞いたことがある。「ウイルス・ソフトを入れれば Win でも大丈夫」と聞くと、「差はない」と思うらしい。

⑤ ソフトウエア、⑥ 解説書、⑦ 周辺機器
Mac:20%、Win:70%、差はない:10%
これらの選択肢で Mac を選ぶ人のほとんどは、インターネットだけが主な使用目的か、特定のソフトしか使わない人。

⑧ 自分の周囲の人達
比率は不明。
パソコン初心者は、意外にこのポイントが重要であることに気付かない。

---------- 店員の解説ここまで ----------

最後に私は、核心を突く質問をした。「最終的に、客はどちらを買うのですか?」という質問に、「Mac 10%、Win 90%」という答えが返ってきた。私は、思わず腕組みをして、妙に納得してしまった。そう、特売の USB メモリーを買うことを忘れて帰ってしまうほどに、、、。


Win よ、申し訳ないが、これだけは我慢できない!:

私は、Win に関して、どうしても我慢できないことがひとつだけある。それは、「å, ä, ö」などの特殊なアルファベットを、(デフォルトの状態では)キーボードから直接入力できないことである。私は、スウェーデンに5年間住んでいたため、今でも時々スウェーデン語で文章を書く機会がある。スウェーデン語では、「å, ä, ö」は、「a, e, i, o, u」と同頻度で使用する母音であり、Mac ではデフォルトの状態で、「option + a」で「å」を、「option + u を押した直後に a / o」で「ä / ö」を、キーボードから簡単に入力することができる。これに対し、Win では、これらの特殊なアルファベットは、「特殊記号」として扱われている。これを日本語に例えるならば、「かきくけこ」は直接キーボードから入力できるが、「さしすせそ」は特殊記号として扱われ、キーボードから直接入力できないのと同じである。それが、どれほど不自由なことか、容易に想像して頂けることだろう。なお、スウェーデン語のキーボードには、英語のアルファベット26文字以外に、「å, ä, ö」という専用のキーがある。

Win で直接キーボードから「å, ä, ö, etc」を入力する方法があれば(デフォルトの状態で)、是非とも jg2gsy (at) yahoo.co.jp までご教授頂ければ幸いである。
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# by jg2gsy | 2013-09-04 00:00 | その他:無線以外
JG2GSY Web Page を更新しました
1年近く未更新であった JG2GSY Web Page を、2013年7月25日付けで更新しました。大きな間違いはないと思いますが、小さなミスを発見した場合は、こっそりと修正します(笑)。

世界各国から日本への航空便料金を調べたところ、約1年の間に多くの国で料金が値上げされ、2米ドルでは日本への返信料金に不足する国が増えた印象があります。もちろん、世界的な為替相場の大きな変動の影響もあります。

ご意見、ご感想、ご批判などを、jg2gsy (at) yahoo.co.jp までお寄せ頂ければ幸いです。
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# by jg2gsy | 2013-07-26 00:00 | JG2GSY Web Page
JG2GSY Web Page 更新できず(言い訳)
世界各国の QSL BURO の実態や日本への航空便料金などをまとめた JG2GSY Web Page は、昨年8月より更新が滞っており、大変ご迷惑をお掛けしております。

更新作業の遅れは、私自身が本業で忙しいことが最大の理由ですが、昨年後半からの円安・ドル高傾向、今年になって顕著化したユーロ問題、そして、先日の日銀総裁の発言直後からの急激な円安・ドル高のため、この半年の間に、日本円と米ドルに換算した航空便料金が短期間で急激に変化し、私自身も何が何だかわからない状態となっています。

「急がば回れ」と考え、更新のためのデーターを最初から作り直すことにしました。できる限り速やかに更新作業を終えたいと思いますが、その間に外国為替相場が大きく変動しないことを祈っています。
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# by jg2gsy | 2013-04-05 23:00 | JG2GSY Web Page
未着 QSL の再発行(2題)
その1:

現在までに私が BURO 経由で発行した QSL で(2012年8月分まで)、未着の QSL はありませんか?

今ひとつ情報が一定しないのですが、2009年4月頃〜9月頃と2010年4月〜6月頃の QSL が、大量に未着になっている可能性があります。これらの QSL は BURO に発送した時期はバラバラですが、すべて BURO に到着したことを確認済みです。

特に、2010年4月1日の WAKU 制定直後は、名古屋市東区をサービスしようと、各バンドでアクティブにオンエアしました。これらの QSL が大量に未着になっているという情報が事実であれば、これは無視できない問題です。

上記の期間以外にも、未着 QSL があれば、速やかに再発行させて頂きますので、jg2gsy (at) yahoo.co.jp までご連絡をお願い申し上げます。

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その2:

2012年4月に、「QSL 再発行のお願い」と題した QSL を、50枚ほど BURO 経由で発送させて頂きました。多くの方々に QSL を再発行して頂き、大変感謝しております。

2012年4月1日に JARL が発行するアワードの手数料が値上げされると聞き、10枚以上のアワードを直前に駆け込みで申請しました。その際、何年も前から未 CFM の JCC/JCG(BURO で迷子?)と、QSL は頂いていても QSO data に誤記あり、残念ながらアワードの申請に使うことができないものが、少なからずあることがわかりました。そこで、大変失礼とは思いましたが、該当する QSL に関して再発行のお願いをさせて頂いた次第です。

私の QSL に関しても、QSO data の誤記などがあれば、速やかに再発行させて頂きますので、ご連絡を頂ければ幸いです。
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# by jg2gsy | 2012-12-16 23:00 | QSL
ベランダ釣竿アンテナを改良しました(予告編)
このブログの記事ランキングでは、HF 用ベランダ釣竿アンテナへのアクセスが圧倒的に多いようです。これは、ベランダからオンエアしたいと考えていらっしゃるアパマン・ハムの方々が、非常に多いことを物語っていると思います。

以前から、私の釣竿アンテナに関する続編をご紹介したいと考えていましたが、詳細な記事を書く時間がなく、そのままズルズルと時間だけが過ぎてしまいました。そこで、今回は「予告編」と称して、現在私が使用している釣竿アンテナに関して、最低限の情報をご紹介させて頂きます。(詳細は後日改めてご紹介させて頂きたいと思いますが、例によって、いつのことになるやら?)
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これらの写真は、2010年11月にメジャー・チェンジを行い、現在も使用している釣竿アンテナです。名付けてエイリアン・アンテナ。映画をご覧になった方なら、その名前の由来をご理解頂けることと思います(笑)。


以前の釣竿アンテナからの改良点は次の3点です。

① 長さ 3.6m のグラス・ファイバー製の釣竿に、12.7m のアンテナ・エレメントを、写真のように無理矢理固定しました。最初は、「こんな固定方法で本当に電波が飛ぶのか?」と疑心暗鬼でしたが、意外にも、今まで私が使用した(常設の)釣竿アンテナでは、送受信ともに最高の性能です。

② 直径 9cm のペットボトルに直径 2mm のビニール線を40回密巻きにしたコイルを自作し、ATU(AH-4)とアンテナ・エレメントの間に挿入しました。この結果、1.8 - 1.9 MHz でもチューニングできるようになりました。コイルの ON/OFF は、シャックからリレーを操作して切り替えています。

③ 50 MHz 用 HB9CV と同じマストに釣竿を固定しました。ローテーターを回せば、室内から釣竿アンテナの出し入れができます。釣竿アンテナと HB9CV が接近していますが、互いに悪影響はありません。
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# by jg2gsy | 2012-12-16 22:00 | ベランダ・アンテナ
JG2GSY Web Page を更新しました
世界各国の QSL BURO の実態や日本への航空便料金などをまとめた JG2GSY Web Page を、およそ1年半ぶりに更新しました。

当初は、2012年1月のアメリカの郵便料金値上げに合わせて、Web Page も update & version up する予定でしたが、計画した通りに新たな情報が入手できず苦労しています(現在完了進行形)。必要な情報がすべて入手できるまで待っていては、一体いつになったら Web Page の更新ができるのか予測不能な泥沼に陥ったため、とりあえず、2012年8月22日の時点で整理できている情報を更新しました。

少しでも表中の空欄を埋めるために、情報のご提供をお願いするとともに、間違った記載などにお気付きの際は、 jg2gsy (at) yahoo.co.jp 宛にご連絡を頂ければ幸いです。

今回の更新が遅れた理由のひとつは、この1年半の間に多くの国の郵便料金が値上げされたため、いつも暇なときに少しずつ整理している情報が、全く役に立たなくなってしまったことです。各国の郵便料金の大幅な値上げ、および、現地通貨と対米ドル為替レートの大きな変化を見て、世界経済の混乱ぶりを実感しました。

昨年、南米の某局にダイレクトで QSL を請求した際、QRZ.com に「返信には3.5米ドル必要」と記載されており、そのときは、「嘘付け!、お前の国の郵便料金が3.5米ドルもする訳がない!」と思ったのですが、調べてみたら本当でした。私は、経済はあまり詳しくありませんが、これは、某国のインフレとドル安の相乗効果でしょうか? 今回の編集作業では、色々と勉強になりました。
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# by jg2gsy | 2012-08-23 00:00 | JG2GSY Web Page
日本の夏 = 蝉時雨 + ???
私の自宅の周辺では、数日前に一斉に蝉(セミ)が鳴き始めた。蝉の鳴き声を聞いただけで、思わず「暑い!」と感じてしまうのは、日本人なら誰もが同じであろう。

今回のネタは、昨年の夏の思い出話である。今も聞こえる蝉時雨が、1年前の大切な出来事を思い出させてくれた。

2011年の7月下旬、京都で国際血栓止血学会が開かれた。私にとっては、学会に参加することよりも、スウェーデンに留学していた頃の友人達との再会の方が、はるかに重要であった。特にオランダ人 Gerry との再会は。

Gerry と私は、全く同じ時期にスウェーデンに留学した、言わば、留学同期生である。研究室では隣同士の実験台を使い、いつも実験結果を議論しながら楽しく研究をし、週末には互いのアパートを訪ね、世間話をしたり、テレビのサッカー中継に一喜一憂した。「お前と俺は、一生涯の親友同士だ!」、我々が、そう考えるようになるまで、長い時間はかからなかった。


話しは1999年まで遡る。同年8月中旬、留学先のスウェーデンの研究室から、Dahlbäck 教授以下10名ほどが国際血栓止血学会に参加した。このときの開催地は、アメリカのワシントンであった。

学会期間中のある日、Gerry と私は、学会場の近くのカフェでランチを食べた。カフェの隣には大きな公園があり、日本では聞いたことがない鳴き声の蝉が大合唱していた。カフェの席に着くなり、Gerry が私に尋ねた。「この大きな音は何だ?」、「鳥か?」と。「これは英語で cicada と言う昆虫の鳴き声だ。」、「日本では、毎年夏になると、一斉に大合唱が始まる。」と説明したが、「本当か?」、「こんなに大きな声で鳴く昆虫がいるのか?」と、Gerry は疑心暗鬼な様子であった。改めて思い出してみれば、スウェーデンに留学してからは、一度も蝉の鳴き声を聞いたことがなかった。おそらく、蝉は北中部ヨーロッパには生息しておらず、オランダ人の Gerry は、生まれて初めて蝉時雨を聞いたのであろう。学会場への帰り道で蝉の死骸を見つけた私は、「これこれ、これが cicada だ!」と指さしたところ、「嘘付け!」、「こんな小さい昆虫が、あれほど大きな音を出す訳がない!」と、全く信じようとしなかった。そこで、「将来、夏に日本に来る機会があれば、目の前で鳴いている蝉を見せてやる。」と約束したのである。


そして昨年の夏、13年前の約束を果たすチャンスが訪れた。学会の数日前に来日するように Gerry に連絡し、京都観光を計画した。そして、Dahlbäck 教授も、3日間(時間的には延べ2日間)の観光に参加することとなった。

京都の中心部は学会中の短い空き時間に独りで観光できると考え、周辺部の観光地に Gerry と Dahlbäck 教授を案内することにした。

観光1日目の午後は、嵐山と金閣寺であった。どちらでも蝉の鳴き声が聞こえたが、立ち入り禁止の場所で鳴いていたため、肉眼でその姿を見ることはできなかった。
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観光2日目、1日かけて宇治平等院へと足を伸ばした。
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サイフから10円硬貨を取り出し、目の前にある平等院鳳凰堂が、硬貨の表面にデザインされていることを説明すると、ふたりは大いに感動してくれた。
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そして、遂にその瞬間が訪れた。「いた!」、「あそこ!」、思わず日本語で叫んでしまったが、「私が指さす先に cicada がいる」ことを、Gerry は瞬時に理解した。庭園を挟んで鳳凰堂の反対側の場所にある木々で、多くのクマゼミとアブラゼミが大合唱していた。大きく腹を動かしながら懸命に鳴く蝉の姿を見て、Gerry はデジカメのビデオを回し始めた。「本当に大きな鳴き声だな!」と、大興奮の Gerry の姿を見て、私も大満足したことは言うまでもない。日本人にとって、「夏 = 蝉時雨」であることを説明し、13年前の私の話が嘘ではないことを証明して見せた。


観光3日目は夕方に学会の開会式があるため、半日しか観光時間がなかった。Gerry と Dahlbäck 教授に希望を聞いたが、「行き先はお前に任せる。」と言われ、迷わず清水寺と決めた。それには深い訳があった、、、。

清水寺の境内に入るや否や、Gerry は興味深げに何枚も写真を撮り続けた、そして、清水の舞台に近付いたとき、一瞬にして彼の顔が青ざめたことを、私は見逃さなかった。実は Gerry は、自他ともに認める高所恐怖症なのである。冷や汗をかく Gerry に向かって、「清水の舞台から飛び降りる。」という諺を説明したが、「良くわかったから、早く移動しよう!」と、まるで逃げ出すかのように清水の舞台から遠ざかった。かくして、私の作戦は大成功に終わった(笑)。
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Gerry が、青ざめた顔で、「めまいがする。」と言うので、境内にある腰掛け茶屋で休憩することとなった。という旗を見て、「蝉時雨以外に、もうひとつ、日本の夏には不可欠なものがある!」と大風呂敷を広げ、Gerry と Dahlbäck 教授に、かき氷を食べることを提案した。一般にヨーロッパでは、冷たい飲み物に氷の塊を入れることはあっても、かき氷を食べる風習はない(一部の国では例外あり)。
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店のおばちゃんが持ってきてくれたかき氷を手にして、私は、かき氷の伝統的な食べ方は、最初に一気に半分食べることだ。」と説明した。そして、ふたりは何も疑うことなく、一気にかき氷を口に運び始めた。さて、30秒後に何が起こったのか、日本人ならば想像に難くないであろう。ふたりは、ほぼ同時にスプーンを持つ手を止め、苦しそうに眉間を押さえ始めた。そう、あの「キーン!」と鋭い頭痛である。

しばらくして頭痛が治まったふたりは、「これは、本当に伝統的な食べ方なのか?」と質問してきた。私は自信たっぷりに、「この鋭い頭痛なしに、日本の夏を語ることはできない!」と断言した(笑)。しかし、すぐに、「周りの誰も痛がっていないぞ!」と、鋭い反論が返ってきた。さすがは科学者である。観察力が鋭い(笑)。そこで、私は、「これは英語で ice cream headache と言われ・・・」と、頭痛の医学的なメカニズムを説明した後、「日本では、子供の頃に、かき氷を急いで食べて頭痛に苦しむことを何回も経験して、『冷たい物は急いで食べてはならない』と学習するのだが、大人になっても、ついつい忘れて犯してしまう過ちのひとつだ。」と種明かしをした。「うーむ、良くわかった。」と言った Dahlbäck 教授は、明らかに納得していなかった(笑)。そして、Gerry は、「2年後の国際血栓止血学会は、アムステルダムだ。」、「今度は、オランダの伝統的な夏の過ごし方を教えてやるから、必ずアムステルダムへ来い!」と、意味深な笑みを浮かべた。Gerry の言葉に少々不安は残るが(笑)、休みさえ取ることさえできれば、是非ともアムステルダムへ行きたいと考えている。

さて、PA/SM7XQZ/p は実現するのか?
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# by jg2gsy | 2012-07-26 15:00 | その他:無線以外
マジで悩んだ!
それは、1年ほど前(だったと思う)、某移動局に未交信の JCG をサービスして頂いたときの話しである。UR 599 BK 式の short QSO で終わるものと思っていたが、急に「ホレ・・・」と和文が10秒ほど続いた後、「73 TU E E」と打ってこられた。

いつもお相手して頂くお馴染みさんならば、short QSO の際も、「オオキニ」や「マタヨロ」など、一言だけ和文で挨拶を交わすことは珍しくない。その某局とは 1st QSO であったが、10秒ほどの和文の次が「73 TU E E」であったことから、その和文は、短い挨拶と考えた。しかし、和文を打たれることを全く予期していなかった私は、最初は1文字もコピーできなかった。そこで、「SRI PSE AGN BK」と返して短い挨拶の部分だけ再送信して頂いたが、個々の符号は理解できても、電文は???であったため、再々送信をお願いして、電文をすべて書き取ることにした。

「ホレ」の後、「ヨレイナ゛リイムレ・・・」と続いたため、「何じゃこりゃ!?」と混乱してしまい、最後まで電文を書き取ることができなかった。仕方なく、わかったフリをして、「CFM 73 TU E E」と打って、急いでその場から逃げ出した(笑)。

さて、何とか逃亡には成功したものの、私は、書き取った電文の意味が気になって考え込んでしまった。皆さんは、この電文の意味がおわかりだろうか?


およそ10分後、「そうか!、わかった!」、私は思わず手を叩いた。

「ホレ」+「ヨレイナ゛リイムレ・・・」
→「DOMOARIGATO・・・」
→「ど(う)もありがと・・・」。

そう、ローマ字である。
おそらく、「どうもありがとうございました」という趣旨の電文であったと想像している。

「DO」と「ホレ」。思い込みとは恐ろしいものである。いつものことだが、自分の修業不足を痛感した。
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# by jg2gsy | 2012-05-03 07:20 | モールス・電鍵
せっかち君に感謝
昨日の記事で、すぐに「?」を連発する局を、私が勝手にせっかち君と呼んでいることを書いた。その由来は、私が大学院生のときにお世話になった教官の先生にある。その先生は、人が話している最中にもかかわらず、「何?」、または、「何で?」とすぐに口を挟むため、「せっかちな何先生と呼ばれていた(笑)。なお、本人はその事実を知らないので、この件は、ここだけの話しにして頂きたい。

先日の ALL JA TEST の際、思わずせっかち君に感謝したい場面があった。各局のブログを拝読すると、コンテスト中は全国的にまだら状態のコンディションであったらしい。2エリアでも、通常のスキップ・ゾーンでは説明ができない不思議なコンディションで、いつもなら HF LB で簡単に QSO できる某エリアが全く聞こえなかった。ところが、あと2時間でコンテストも終了という土壇場になって、その某エリアが強力にオープンしたのである。どうやら、全国的に似たような状況だったらしく、ニュー・マルチを求める全国の局が、某エリアの局に殺到して大パイルとなっていた。

あまりのパイルの大きさに、「こりゃダメだ!」と最初からサジを投げた私であったが、一応コールだけは続けてみた。空振りコールが20分ほど続いた頃である。突如、気合いの入った強力な「?」が飛び込んできた。コンテストでは、CQ を出す前に、「QRL?」と打たずに、単に「?」と打つ局も多いが、あれほどの大パイルに気付かない訳がない。また、大パイルを受けていた局は、1 QSO - 1 ID でテキパキと NR 交換していたため、30秒もワッチしていれば、その局の ID も NR もわかったはずである。おそらく、その気合いの入ったせっかち君は、NR だけを聞いて、ニュー・マルチほしさに、すぐに「?」を打ったものと思われる。しかも、目的の局が ID を送信中に。

しかし、何が幸いするか予測できないのは世の常である。あまりにも強力で気合いの入った「?」が突如乱入したため、誰もが(おそらく驚いて)コールすることを一瞬止めてしまい、偶然にも、私独りだけがコールした瞬間が生まれたのである。私がノー・パイルで NR 交換した直後、すぐに大パイルが再燃したことは言うまでもない。一瞬のチャンスを物にした私は、せっかち君の乱入に感謝するとともに、「チャンスは一度だけでいい」という、ゴルゴ13の有名な台詞を思い出した(笑)。
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# by jg2gsy | 2012-05-02 19:00 | 笑い話・失敗談
理解できなかった Q 符号
無線の世界では、プロ、アマチュアを問わず、様々な Q 符号が用いられている。しかし、アマチュアでは滅多に用いられない Q 符号も多く存在するため、すべての Q 符号の意味を正確に知っているアマチュアは、意外に少ないのではないだろうか。正直に白状するが、私は全く自信がない。Hi, Hi.

アマチュアで頻繁に用いられる Q 符号であるにもかかわらず、オンエア中にその意味を理解できなかったことが、私には今までに4回ある。今回はその4例と、初めて聞いた Q 符号を1例ご紹介したい。なお、例1は完全に私の経験不足が原因であり、例2と例3は私のミスコピーの可能性もある。例4の是非(と言うのか?)に関しては、皆さんのご判断に委ねたい。そして、例5は正にこの原稿を書いている最中に起きた出来事であり、私がいかにアホなのか、思いっきり笑って頂きたい。


例1:

数年前の初夏、Es バリバリの絶好のコンディションの日であった。18 MHz で QSO 中に某 OM さんが、「PSE UR QSY 14」と打ってこられた。「14 MHz に QSY して下さい」という意味であることはすぐに理解できたので、「QSY OK 14R050 HW?」と返して、14.050 MHz で無事に QSO することができた。

そのまま 14 MHz でしばらくオンエアしていると、先ほどとは別の某 OM さんが、今度は「PSE QSY QRX 21」と打ってこられた。私は、一瞬悩んでしまった。前半部分の「PSE QSY」は問題ない。しかし、後半部分の「QRX 21」の意味が理解できなかったのである。「21分待って下さい??」、「21分後に QSY して下さい??」などと、あれこれ考えたが、ご本人にお尋ねすることが最も確実と考え、「QSY OK QRX?」と返したところ、今度は「PSE QSY 21R050」と返ってきた。すぐに 21.050 MHz へ QSY して QSO は成立したが、どうしても「QRX 21」の意味が知りたくて、某 OM さんにメールでお尋ねした。そして、「QRX 21」は、「21 MHz で待っています」という意味であると教えて頂いた。

なるほど。私は、アマチュアでは、QRX は「待って下さい」という使い方しかしない思っていたが、「待っています」という意味にもなる訳だ。そんな基本的なことを知らなかった私にとっては、非常に良い勉強をさせて頂いた。その後、各バンドを注意してワッチしていると、「QRX 3R5」など、同様の使い方を何回も耳にする機会があった。まだまだ修業が足りない私である。


例2:

昨年の夏頃だったと思う。10 MHz で CQ を出したが、何回も空振りが続いていたときの出来事である。スタンバイと同時に、「PSE QRL」と打たれた。アマチュアでは、単に「QRL」と打たれた場合は、「この周波数は使われています(混信を与えています)」という意味になると思うのだが、「PSE QRL」と打たれたのは初めての経験であった。

そこで、「HR QRL?」、「SRI QRM?」と数回打ってみたが、何の反応もない。数分間スタンバイしてワッチしてみたが、私には何も聞こえなかった。CQ を再開して2回目に、ふと、「PSE QRS のミスコピーか?」と思い、40 cpm くらいに QRS して3回目の CQ を出した。すると、ほぼ同じスピードの局からコールして頂いたのだが、打鍵のクセと CW のトーンが「PSE QRL(S?)」と打ってきた局とは全く異なった。その後は誰からもコールはなく、「PSE QRL」の意味は迷宮入りとなってしまった。


例3:

昨年の秋のことである。3.5 MHz で CQ を出し、数局 QSO して頂いたところでコールが途切れたため、「NW QSY」と打って、別のバンドに QSY しようとした。その時点では、どのバンドに QSY するか決めていなかったが。

バンドを切り替えようとした瞬間、「PSE QSP」と、強いシグナルが飛び込んできた。まず最初に悩んだのは、私に対するコールか否か不明だったことである。さらに、「PSE QSP と言われても、何を誰に QSP するのか?」、「どのバンドに QSY するか、アナウンス(QSP)してほしいという意味なのか?」などと考え、とりあえず、「QRZ? DE JG2GSY K」と打ってスタンバイした。すると、「PSE QSP」と全く同じトーンとスピードで、某 OM さんからコールして頂いた。しかし、その某 OM さんとは、以前に 3.5 MHz で何回も QSO して頂いており、何か私にリクエストがあるものと想像した。

「JA#*** DE JG2GSY UR 599 BK」と短く返して、某 OM さんの反応を待った。ところが、「BK UR 599 TU E E」と応答があり、あっさりと QSO が終わってしまったではないか。またもや、迷宮入りの Q 符号がひとつ増えてしまった。


例4:

数週間前、JCC サービスの移動局と QSO して頂いた。「73 TU E E」、「TU E E」と、正に QSO が終わった直後、間髪をおかずに、「QTS」という Q 符号がフルスケールで入感した。「QTS」という Q 符号を知らなかった私は、すぐにアマチュア無線で用いられる主な Q 符号一覧(某書籍の1ページ)を見たが、「QTS」は載っていなかった。そこで、インターネットで検索したところ、(簡単に言えば)「呼出符号を送信して下さい」という意味であることがわかった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/Q%E7%AC%A6%E5%8F%B7

「うーむ、? と打つよりも、QTS の方が格好いいな!」と、最初は少し感動した私であった。ところが、良く思い出してみれば、私が QSO して頂いた移動局は、1 QSO 毎に必ず ID を送出し、数 QSO 毎に QTH もアナウンスしていたではないか! 要するに、「QTS」と打った局は、自分が聞いた瞬間に相手局のコールサインがわからないと、すぐに「?」を連発するせっかち君(と私は勝手に呼んでいる Hi)と同じではないか。私の感動は、一瞬にして冷めてしまった。


例5:

今から数時間ほど前のことである。このブログの原稿を書きながら、時々 50 MHz をワッチしていたところ、Es がオープンして、JR6 が1局聞こえ始めた。CW では比較的珍しい JCC なのか、まあまあのパイルになっている。パイルが小さくなった頃を見計らって1コールしたところ、「QSY」だけが返ってきた。「G」を「Q」とミスコピーされることは珍しくない。「やった!、自分だ!」とばかりに、3回もコールを繰り返してしまった。期待してスタンバイしたが、そこには「・・・・・」と、沈黙だけが残されていた。「QSB の谷間に落ち込んだのか?」と思い、もう一度パドルに手をかけた瞬間、「違う!、これは QSY(Q 符号)だ!」と、私は全てを理解した。

良く考えてみれば、今までに「JQ2GSY」とミスコピーされたことは何回もあるが、「JG2QSY」と間違えられたことは一度もない。しかも、Q 符号に関するこの原稿を書いている最中にもかかわらず、Q 符号の「QSY」を、「GSY」のミスコピーと勘違いした私は、穴があったら入りたいほど恥ずかしかった。


皆さんにお願い:

例2の「PSE QRL」、例3の「PSE QSP」の意味をご存じの方は、jg2gsy (at) yahoo.co.jp まで、是非ともご教授頂ければ幸いである。なお、冒頭に記した通り、私が Q 符号をミスコピーした可能性も大きい。
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# by jg2gsy | 2012-05-01 23:30 | モールス・電鍵
   

50 MHz も大好き!
by jg2gsy