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理解できなかった Q 符号
無線の世界では、プロ、アマチュアを問わず、様々な Q 符号が用いられている。しかし、アマチュアでは滅多に用いられない Q 符号も多く存在するため、すべての Q 符号の意味を正確に知っているアマチュアは、意外に少ないのではないだろうか。正直に白状するが、私は全く自信がない。Hi, Hi.

アマチュアで頻繁に用いられる Q 符号であるにもかかわらず、オンエア中にその意味を理解できなかったことが、私には今までに4回ある。今回はその4例と、初めて聞いた Q 符号を1例ご紹介したい。なお、例1は完全に私の経験不足が原因であり、例2と例3は私のミスコピーの可能性もある。例4の是非(と言うのか?)に関しては、皆さんのご判断に委ねたい。そして、例5は正にこの原稿を書いている最中に起きた出来事であり、私がいかにアホなのか、思いっきり笑って頂きたい。


例1:

数年前の初夏、Es バリバリの絶好のコンディションの日であった。18 MHz で QSO 中に某 OM さんが、「PSE UR QSY 14」と打ってこられた。「14 MHz に QSY して下さい」という意味であることはすぐに理解できたので、「QSY OK 14R050 HW?」と返して、14.050 MHz で無事に QSO することができた。

そのまま 14 MHz でしばらくオンエアしていると、先ほどとは別の某 OM さんが、今度は「PSE QSY QRX 21」と打ってこられた。私は、一瞬悩んでしまった。前半部分の「PSE QSY」は問題ない。しかし、後半部分の「QRX 21」の意味が理解できなかったのである。「21分待って下さい??」、「21分後に QSY して下さい??」などと、あれこれ考えたが、ご本人にお尋ねすることが最も確実と考え、「QSY OK QRX?」と返したところ、今度は「PSE QSY 21R050」と返ってきた。すぐに 21.050 MHz へ QSY して QSO は成立したが、どうしても「QRX 21」の意味が知りたくて、某 OM さんにメールでお尋ねした。そして、「QRX 21」は、「21 MHz で待っています」という意味であると教えて頂いた。

なるほど。私は、アマチュアでは、QRX は「待って下さい」という使い方しかしない思っていたが、「待っています」という意味にもなる訳だ。そんな基本的なことを知らなかった私にとっては、非常に良い勉強をさせて頂いた。その後、各バンドを注意してワッチしていると、「QRX 3R5」など、同様の使い方を何回も耳にする機会があった。まだまだ修業が足りない私である。


例2:

昨年の夏頃だったと思う。10 MHz で CQ を出したが、何回も空振りが続いていたときの出来事である。スタンバイと同時に、「PSE QRL」と打たれた。アマチュアでは、単に「QRL」と打たれた場合は、「この周波数は使われています(混信を与えています)」という意味になると思うのだが、「PSE QRL」と打たれたのは初めての経験であった。

そこで、「HR QRL?」、「SRI QRM?」と数回打ってみたが、何の反応もない。数分間スタンバイしてワッチしてみたが、私には何も聞こえなかった。CQ を再開して2回目に、ふと、「PSE QRS のミスコピーか?」と思い、40 cpm くらいに QRS して3回目の CQ を出した。すると、ほぼ同じスピードの局からコールして頂いたのだが、打鍵のクセと CW のトーンが「PSE QRL(S?)」と打ってきた局とは全く異なった。その後は誰からもコールはなく、「PSE QRL」の意味は迷宮入りとなってしまった。


例3:

昨年の秋のことである。3.5 MHz で CQ を出し、数局 QSO して頂いたところでコールが途切れたため、「NW QSY」と打って、別のバンドに QSY しようとした。その時点では、どのバンドに QSY するか決めていなかったが。

バンドを切り替えようとした瞬間、「PSE QSP」と、強いシグナルが飛び込んできた。まず最初に悩んだのは、私に対するコールか否か不明だったことである。さらに、「PSE QSP と言われても、何を誰に QSP するのか?」、「どのバンドに QSY するか、アナウンス(QSP)してほしいという意味なのか?」などと考え、とりあえず、「QRZ? DE JG2GSY K」と打ってスタンバイした。すると、「PSE QSP」と全く同じトーンとスピードで、某 OM さんからコールして頂いた。しかし、その某 OM さんとは、以前に 3.5 MHz で何回も QSO して頂いており、何か私にリクエストがあるものと想像した。

「JA#*** DE JG2GSY UR 599 BK」と短く返して、某 OM さんの反応を待った。ところが、「BK UR 599 TU E E」と応答があり、あっさりと QSO が終わってしまったではないか。またもや、迷宮入りの Q 符号がひとつ増えてしまった。


例4:

数週間前、JCC サービスの移動局と QSO して頂いた。「73 TU E E」、「TU E E」と、正に QSO が終わった直後、間髪をおかずに、「QTS」という Q 符号がフルスケールで入感した。「QTS」という Q 符号を知らなかった私は、すぐにアマチュア無線で用いられる主な Q 符号一覧(某書籍の1ページ)を見たが、「QTS」は載っていなかった。そこで、インターネットで検索したところ、(簡単に言えば)「呼出符号を送信して下さい」という意味であることがわかった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/Q%E7%AC%A6%E5%8F%B7

「うーむ、? と打つよりも、QTS の方が格好いいな!」と、最初は少し感動した私であった。ところが、良く思い出してみれば、私が QSO して頂いた移動局は、1 QSO 毎に必ず ID を送出し、数 QSO 毎に QTH もアナウンスしていたではないか! 要するに、「QTS」と打った局は、自分が聞いた瞬間に相手局のコールサインがわからないと、すぐに「?」を連発するせっかち君(と私は勝手に呼んでいる Hi)と同じではないか。私の感動は、一瞬にして冷めてしまった。


例5:

今から数時間ほど前のことである。このブログの原稿を書きながら、時々 50 MHz をワッチしていたところ、Es がオープンして、JR6 が1局聞こえ始めた。CW では比較的珍しい JCC なのか、まあまあのパイルになっている。パイルが小さくなった頃を見計らって1コールしたところ、「QSY」だけが返ってきた。「G」を「Q」とミスコピーされることは珍しくない。「やった!、自分だ!」とばかりに、3回もコールを繰り返してしまった。期待してスタンバイしたが、そこには「・・・・・」と、沈黙だけが残されていた。「QSB の谷間に落ち込んだのか?」と思い、もう一度パドルに手をかけた瞬間、「違う!、これは QSY(Q 符号)だ!」と、私は全てを理解した。

良く考えてみれば、今までに「JQ2GSY」とミスコピーされたことは何回もあるが、「JG2QSY」と間違えられたことは一度もない。しかも、Q 符号に関するこの原稿を書いている最中にもかかわらず、Q 符号の「QSY」を、「GSY」のミスコピーと勘違いした私は、穴があったら入りたいほど恥ずかしかった。


皆さんにお願い:

例2の「PSE QRL」、例3の「PSE QSP」の意味をご存じの方は、jg2gsy (at) yahoo.co.jp まで、是非ともご教授頂ければ幸いである。なお、冒頭に記した通り、私が Q 符号をミスコピーした可能性も大きい。
# by jg2gsy | 2012-05-01 23:30 | モールス・電鍵
どうしても気になった間違い電話
今回の話しのネタは、無線とは全く関係ありません。しかし、笑い話としてはハイ・レベルだと思いますので、ここでご紹介します。

今日の午後、私の携帯に留守電メッセージが入っていました。着信履歴を見たところ、全く知らない固定電話からでした。メッセージを聞いた私は、「これはマズい!」と思い、電話を掛けてきた誰とも分からぬ人に、「間違い電話ですよ。」と知らせたのです。メッセージの内容は、以下のようなものでした(人名と地名は架空)。

「鈴木です。伊勢神宮にお参りに行く件ですが、どうしても他の用事が入ってしまったので、行けなくなってしまいました。切符の手配もしてもらったのに申し訳ありませんが、私はキャンセルでお願いします。」

私からの電話を受けた鈴木さんは、最初は非常に驚いていましたが(そりゃ、そうだろう!)、「友人に迷惑を掛けるところでした。ご丁寧にありがとうございます。」と、お礼の言葉を頂きました。

実は、20年ほど前、まだナンバー・ディスプレーというサービスがなかった頃、私は、今回と似たような間違い電話を経験しました。留守電メッセージを聞いた私は、心配で心配で、その夜は寝付きが悪かったほどです。そのメッセージの内容は、次の通りです(人名は架空)。

「あのー、、、佐藤です。あのー、、、突然で悪いんだけど、、、今夜のマージャン、どうしても行けなくなっちゃったんだよ。今から急いで、誰か1人メンツを探して下さい。じゃあ。」

学生時代に、マージャンのメンツが足りずに何回も困ったことがある私は、その夜、彼らが無事にマージャンをできたのか否か、気になって仕方がなかったのです(笑)。その当時、ナンバー・ディスプレーがあれば、すぐに佐藤さんに電話して、「メンツが足りなかったら、私が行きましょうか?」と言ったかもしれません(本当にそう思った:笑)。
# by jg2gsy | 2012-04-13 21:00 | その他:無線以外
8J1MORSE 運用記(5):5 W vs. 50 W
最後の運用記は、少し技術的(?)な内容です。

アパマンハムの私は、ベランダ釣竿 LW + ATU に、普段は 3 W - 5 W QRP でオンエアしています。100 W の固定局の免許もあり、実際に 100 W で送信しても、何らインターフェアーは発生しないのですが、インターフェアー恐怖症の私には、どうしても PWR を上げる勇気がないのです。

しかし、8J1MORSE/2 の運用では、かなりのパイルが予想され、そのパイルに上手く対応するには、免許上限の 50 W が不可欠と思われました。実際の運用時には、8J1MORSE に登録された 50 W 機をフルパワーで使用する(した)のですが、ベランダ釣竿 LW + ATU に 50 W でオンエアしたことがほとんどない私は、どの程度の「飛び」が期待できるのか、全く想像できませんでした。

ぶっつけ本番ではマズいと考え、8J1MORSE/2 運用前の予行演習として、50 W で某コンテストに参加してみました。インターフェアが発生しないことを再確認したことはもちろん、「50 W あれば何とかなりそうだ」という感触を得ることができました。

実際の 8J1MORSE/2 運用中も、国内 QSO に関しては、50 W あれば、ほぼストレスなくオペレートすることができたと思います。恐れていたほどの大パイルにならなかったことも、50 W で何とかなった理由のひとつですが。

11月に 8J1MORSE/2 を運用した際には、コンディションにも恵まれ、普段 5 W でコールしても気付いてもらえない EU 各局からもコールを受けました。

さて、 8J1MORSE/2 の運用で 5 W と 50 W の差を体験した訳ですが、ひとつ非常に重要なことを学びました。それは、「私のベランダ釣竿 LW + ATU では、50 W が送受信のバランスの限界で、欲張って 100 W 出すと、おそらく受信能力が追いつかずにアリゲーターになる」というものです。(これは別の機会に改めて記載させて頂く予定です。)

今までの私の経験(移動運用 vs. 固定運用)から、主観的な比較をしてみました。アパマンハムの方々に、少しでも参考になれば幸いです。

7 MHz, 10 MHz, 14 MHz, 21 MHz の4バンドにおいて
5 mH IV-DP + 5 W << 30 mH ベランダ釣竿 LW + 5 W
5 mH IV-DP + 15 W < 30 mH ベランダ釣竿 LW + 5 W
5 mH IV-DP + 30 W = 30 mH ベランダ釣竿 LW + 5 W
5 mH IV-DP + 45 W > 30 mH ベランダ釣竿 LW + 5 W
(ベランダ釣竿 LW は全長 12.7m)

これは、あくまで主観的な印象です。バンドごとに様々な条件も異なるため、厳密な計算をすると、理論に合わないかもしません。

私のベランダ釣竿 LW は、「30mH」という地上高が武器のようです。

(完)
# by jg2gsy | 2011-12-24 08:00 | その他:無線
8J1MORSE 運用記(4):SRI NO COPI
私が 8J1MORSE/2 を運用中、多くの QRPer の方々からコールを頂きました。しかし、残念ながらフルコピーに至らず、QSO を断念せざるを得ないことが何回かありました。普段、個人コールでは QRPer の私としては、「QRP のシグナルは、何分かかっても気合いでコピーする!」というポリシーなのですが、8J1MORSE/2 を運用中は、パイルが続く中でお待ちの方も多く、断腸の思いで「SRI NO COPI」と応答しました。これが、8J1MORSE/2 の運用で唯一の心残りです。

運用記(2)で述べた通り、「お馴染さん作戦」を中止すると決めた以上、「わかっていても応答しなかった(できなかった)」方が数名いらっしゃいます。あの 18 MHz のコールは、岡山の A さんですよね? あの 7 MHz のコールは、東京の B さんですよね? そして、あの 3.5 MHz のコールは、岐阜の C さんですよね? フルコピーできずに QSO に至らなかった QRPer の皆さん、誠に申し訳ありませんでした。

(続く)
# by jg2gsy | 2011-12-23 22:00 | その他:無線
8J1MORSE 運用記(3):新たな出逢い
今回の運用記は、前置きが長くなりますが、ご容赦下さい。

少々乱暴かとは思いますが、私は、アマチュア無線家は、以下の6つのカテゴリーに分類できると考えています。(複数のカテゴリーに属する方々も多いことでしょう。)

① DXer
② JCC/JCG、道の駅、etc ハンター
③ コンテスター
④ ラグチュー派
⑤ 自作・技術派
⑥ その他

自分で勝手に分類しておきながら、いざ、「自分がどこに属するか」と聞かれると迷うのですが、現在の私の場合は、主に ② と ③ ではないかと思います。

以前、CQ 誌に、次のような興味深いコラムが掲載されていました。

某ハムの集いのパーティーで、DXer とコンテスターで会場を分けた。すると、DXer 同士は普段 QSO しないので全く会話が進まなかったが、コンテスターはいつも互いに QSO しているので会場は大盛況だった。

このコラムを読んで、「ふーん、なるほど!」と思いました。それは、私も似たような(?)経験があるからです。いつも JCC/JCG サービスでお世話になったり、コンテストの度に NR 交換して頂く方々は、運用記(2)でも触れたように「お馴染みさん」が多くなり、コールサインまで聞かなくても、CQ を聞いただけで、どなたかわかることもあります。これに対し、DXpedition 局などをコールする DXer の方々には、初めて聞くコールサインも多いと感じていました。


さて、ここからが、8J1MORSE/2 運用記(3)の本題です。(前置きより短い!)

8J1MORSE は期間限定の特別局であるため、この記事の冒頭で分類したカテゴリーとは無関係に、すべてのカテゴリーの方々からお声がけを頂いたものと想像します。私が 8J1MORSE/2 を運用中、著明な DXer の方からもコールして頂き、今まで個人コールではお逢いしたことがない多くの方々と QSO することができました。このような新たな出逢いは、8J1MORSE/2 を運用しなければあり得なかったことでしょう。運用前は不安で一杯でしたが、8J1MORSE/2 を運用する機会を与えて下さった関係者各位、そして、ヘボ・オペにもかかわらず、私が運用する 8J1MORSE/2 をコールして頂いた多くの方々に、厚く御礼申し上げます。

(続く)
# by jg2gsy | 2011-12-22 22:00 | その他:無線
   

CW, QRP, Magic Band (50 MHz) が大好きなアパマン・ハムです。BCL も再開しました。
by jg2gsy
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