>
電通(現:総通)の本音!?(お役所ネタその4)
話は90年代初めにさかのぼります。当時は4アマと3アマの最高送信出力は 10 W であり、10 W 以下の局は JARD という機関で保証認定を受けて局免を申請する制度になっていました。現在では、常(設)置場所が同一であれば、複数の赤の他人が無線設備を共有することができますが、当時の JARD の規則では、無線設備の共有は家族間でのみ認められ、赤の他人が無線設備を共有することは認められていませんでした。また、家族が同時に(変更申請等で)保証認定を JARD に申請した場合は保証認定料は1局分だけ払えば良いことになっていました。
さて、そんな90年代初めに、ちょっとした事件(?)が起きました。当時私の婚約者(現在の XYL)が私の影響でアマチュア無線に興味を持ち、4アマを取得して、局免を申請することになりました。(現在は完全に興味を失っています。Hi, Hi)しかし、彼女は独りで QRV するほどの度胸もなく、常に私のヘルプが必要であったため、常置場所は私の自宅とし、私の無線設備を用いて局免を申請することを考えました。そのとき、ちょうど私も工事設計を変更したいと思っていたので、婚約者と無線設備が共有できるかどうか(保証認定料を1局分ケチることができるかどうか)を JARD に電話で問い合わせてみました。以下は、そのときの私と JARD の担当者の会話です。 筆者: 「婚約者と無線設備を共有したい。」 「保証認定料は1局分だけで良いか。」 担当者: 「婚約者は家族とは認められない。」 「無線設備の共有は不可。」 「保証認定料は各々払う必要がある。」 筆者: 「既に長年同棲中であり(嘘)、法律上は内縁の妻に当たる。」 「内縁の妻の権利は、正式な妻とほとんど変わらない。」 担当者: 「結婚していなければ家族とは認められない。」 筆者: 「では、家族の定義とは何か。」 担当者: 「同じ名字でなければ家族ではない。」 筆者: 「では、マスオさんとカツオ君は家族ではないのか。」 担当者: 「、、、、、。彼らは家族である。」 「名字が異なっても、親族関係がある。」 筆者: 「では、マスオさんとカツオ君が無線設備を共有する場合、どのような申請書類が必要なのか。」 担当者: 「名字が異なる場合、親族関係を証明する公式な書類が必要である。」 筆者: 「では、親族関係とは何親等までを言うのか。」 担当者: 「そんなことはわからない。すべて常識的に考えてほしい。」 筆者: 「私の常識では、内縁の妻は家族である。」 担当者: 「、、、、、。電気通信監理局(現:総合通信局)に聞いてほしい。」 「電気通信監理局が婚約者を家族と認めるならば、JARD も認めよう。」 筆者: 「一日も早く、包括免許制度が導入されることを望む。」 「そうすれば、このような問題はなくなるだろう。」 担当者: 「、、、、、。」 強い憤りが私を襲っていました。JARD 内に細かい規定があるわけでもなく、担当者がその場の思いつきで適当に答えているのが明白であったからです。また、担当者の言葉の裏に、「何としてでも保証認定料を取ってやる」という気迫を感じました(笑)。 さて、東海電気通信監理局が何と言うか興味があったので、こちらにも早速電話で問い合わせてみました。以下は、そのときの私と東海電気通信監理局のアマチュア無線関係の責任者の会話です。 筆者: 「婚約者と無線設備を共有したい。」 責任者: 「どうぞ。」 筆者: 「、、、、、。本当に OK か?」 責任者: 「アマチュアはプロではない、あまり厳しくは言わない。」 筆者: 「では、赤の他人と無線設備を共有してもよいのか。」 責任者: 「別に構わない。」 筆者: 「では、自分の免許にない他人の無線設備を一時的に借りることはできるのか。」 責任者: 「自分の資格に許される操作範囲内であれば、別に構わない。」 筆者: 「厳密には法律違反になるのではないか。」 責任者: 「アマチュアとプロに同じ法律を適応することに無理がある。」 「アマチュアはプロではない。あまり厳しくは言わない。」 筆者: 「ところで、JARD は、電気通信監理局が婚約者を家族と認めるならば、JARD もそれを受け入れると言っているが。」 責任者: 「婚約者が家族か否かは、電気通信監理局が判断することではない。」 筆者: 「ごもっとも(笑)。」 全く予想もしていなかった回答に驚くとともに、「アマチュアとプロに同じ法律を適応することに無理がある」という、責任者の現実的な意見に大いに感銘を受けました。この責任者の話をひとことでまとめると、「資格上許される範囲内であれば、いつ、どこで、どの無線設備を使っても構わない」ということになります。ここから先の解釈は、読者のみなさんの個々の判断にお任せします。 最後に、読者の皆さんに、是非ともご理解頂きたいことがあります。私がここで述べた内容は、すべて事実です。神に誓って、一点の嘘もありません。しかし、私のこの発言を根拠にして、各地域の総合通信局に何か言っても、「そんなことは知らない!」と言われるのがオチです。「誰だ、そんなことを言っているのは!」ということになったら、私の名前とコールサインを出して頂いても構いませんが、何の解決にもならないでしょう。たとえ話がこじれても、私は協力することはできません。協力したくないのではなく、ここに書いてあることが、私の知っているすべてであり、これ以上提供できる情報がないからです。この点については、十分にご理解頂き、誤解のないようにお願い申し上げます。
by jg2gsy
| 2009-07-06 07:45
| お役所ネタ
|
> 最新の記事
> 記事ランキング
|
ファン申請 |
||