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QSL について(その2):Not in Log
自分のログに交信記録がない QSL(以下 Not in Log = NIL と表記)が届いたことは、皆さんも一度はご経験されていることだろう。

NIL となる原因には、自局側のミスと相手局側のミスがある。私は、以前から悩んでいるのだが、明らかに相手局側のミスで NIL となった場合、「NIL です」と記載して QSL を送り返す方が親切なのか、それとも、QSL を送り返すのは失礼なのか? 私は基本的に、NIL の QSL は送り返していない。しかし、昨年、初めて「NIL です」と明記した手紙を差し上げることとなった。

問題の背景は少々複雑である。私は 200X 年某日に に 7 MHz で CQ を出し、10数局の方々と QSO して頂いた。当日は 18:11 JST で CL したのであるが、CL の少し前に QSO して頂いた OM さんが、私を J-Cluster にアップして下さった(その事実は後になって知った)。

BURO から QSL が届き始めると、私が CL した 18:11 JST 以降(18:12 - 18:19 JST)に、私と QSO したと記された QSL が7枚もあり、周波数も単に「7 MHz」ではなく、「7.009 MHz」と正確に記載されたものも複数あった。しかし、私が CL した後のことであるため、QSL の発行もせず、前述の理由から、「NIL です」と QSL を返送することもしなかった。

ところが、NIL となった一人の某 OM さんから、正確に半年おきに同じ内容の QSL が届いたのである。X 年以上が過ぎてもまだ QSL が届き(計10枚以上届いた)、昨年、「200X 年某日の QSL が未着です。QSL の発行をお願いします。」と記載された QSL が届いたのを機会に、私は意を決して、「当日は 18:11 JST に CL したため、貴局は NIL です。」と記した手紙をお送りした。後日、丁寧なご返事を頂き、「貴局(私)が CL した直後に、同じ周波数に JG#*** がオンエアしていたようです。J-Cluster を見て貴局と勘違いしました。」と記されていた。

J-Cluster の情報を鵜呑みにして、他局を私と間違えた方々が7人いたのだろうとは想像していたが、私の CL 直後にオンエアしていた局のコールサインを、X 年以上も過ぎてから、どのような方法で突き止めたのか、不謹慎な話しだが、非常に興味がある。(JG#*** は J-Cluster にアップされていなかった。JG#*** から QSL が届いていれば、X 年間も私宛に QSL は送らないのでは!?)
# by jg2gsy | 2013-09-23 06:30 | QSL
私が紙ログに固執する理由(その3)
私の紙ログは、要するに落書き帳である。有用と思った情報は、すぐに備考欄や余白に書き込んでいる。(上下左右はもちろん、裏面も。)ロギング・ソフトのほとんどは、私にとって十分な余白(備考欄)がなく、数行離れた書き込みを互いに矢印で繋いだり、書き込みの種類によってインクの色を変えることなどができない。ロギング・ソフトを使いつつ、QSO data 以外の多くの情報も残すために、別途ノートを併用されている OM さんを知っているが、私は、「紙ログ = ログ(QSO data)+ ノート」と考えている。

私が紙ログの備考欄や余白に書き込む内容は、
 ① 伝搬の種類(Gw, Es, Sc, etc)
 ② アンテナのビーム方向
 ③ 空振りした CQ の回数
 ④ 相手局をコールしたときのパイルの大きさ
 ⑤ 何回目のコールでピックアップされたか
 ⑥ 相手局が好む CW のトーンやスピード
 ⑦ 相手局が好んでオンエアする周波数(の端数)
 ⑧ 入感していたビーコン
などと、書き出したらきりがない。私にとって、これらは非常に有用な情報となっている。

紙ログは落書き中心、QSO data は自作の電子ログで管理。これが現在の私の運用スタイルとなっている。しかし、今までに何回も、メジャーなロギング・ソフトの導入を検討したことがある。この件は長くなるので、改めて投稿させて頂く。


以前、知人から、「コンテストのときも紙ログか?」という質問を受けたことがある。その通り、コンテスト中も紙ログでやっている。移動運用でコンテストに参加する場合は、dupe check も紙ベースで頑張っている。しかし、最近は、固定からコンテストに参加する際は、dupe check だけ Excel を利用するようになった。と言っても、各バンド毎に QSO した局のコールサインを Excel に入力して、アルファベット順にソートしたものを、目で見て判断しているだけである。(オートフィルタ機能を使って検索するほど QSO 数は多くない。)紙ログには記載したが、Excel への入力を忘れて、「QSO B4」が返ってくることなど、毎度のことである(失礼)。「紙ベースと大差ない!」とは、知人の談である(笑)。

リアルタイム・ロギング + キーボード・キーイングと比較すれば、恐ろしく非効率的であるが、私は、そのゴチャゴチャとした慌ただしさと格闘することが、コンテストの魅力と考えている。
# by jg2gsy | 2013-09-21 11:30 | ログ
私が紙ログに固執する理由(その2)
もう1回、私をアンチ・リアルタイム・ロギング派にした事件(?)があった。先の記事でご紹介したリアルタイム・ロギングに対するトラウマが消えかかった頃、この一件で、反対に何倍にもトラウマが増幅されてしまったのである。

それは、スウェーデンから帰国して半年後、バリバリの Es が出ている絶好のコンディションの日であった。広い範囲が Es で入感し、終始 59(9) で安定している局もあれば、非常に強い QSB があり、谷間に落ちると無感という局もあった。問題は、強い QSB をともなった某局をコールしたときである。

某局:
「CQ CQ こちらは J*#***, J*#*** どうぞ」

GSY:
「JG2GSY(フォネティクス・コードで:以下同様)」

某局:
「JG2 局再度よろしく」

GSY:
「はい、こちらは JG2GSY, GSY, GSY です、どうぞ」

某局:
「えー、わかんないや、CQ CQ こちらは J*#***, J*#*** どうぞ」

GSY:
「JG2GSY, JG2GSY」

某局:
「GSY 局、プリフィックスをお願いします」

GSY:
「了解、JG2, JG2 です、どうぞ」

某局:
「あれー、CQ CQ こちらは J*#***, J*#*** どうぞ」

GSY:
「JG2GSY, JG2GSY」

某局:
「JG2GS 局、ラストレターがわかりません」

GSY:
「ラストレターは Y, Y, Y です、どうぞ」

某局:
「・・・CQ CQ こちらは J*#***, J*#*** どうぞ」

GSY:
「JG2GSY, JG2GSY, JG2GSY」

某局:
「JG 何とか GSY 局、エリア・ナンバーお願いします」

GSY:
「2エリア、2エリア、one, two の two です」

某局:
「んー、わかりません」
「コンディションが良くなったらコールして下さい」

GSY:
「・・・」

「JG2」、「GSY」、「JG2GS」、「JG#GSY」とコピーしておいて、「JG2GSY」に至らない思考回路が不思議であった。その間、ずっと CQ が空振りしていたのである。そこで、「この局はリアルタイム・ロギングをしていて、フルコピーできないと諦めるのが早く(速く)、途中まで入力したコールサインをすぐに消去しているのでは?」と想像した。後日、某所でこの某局が運用中の写真を拝見する機会があったが、やはりリアルタイム・ロギングをされていた。

紙ログを使用していれば、「JG2」、「GSY」、「JG2GS」、「JG#GSY」と文字に残るため、容易に「JG2GSY」とわかるはずだが、電子ログでは、途中まで入力した内容を消去してしまうと空欄しか残らない。私ならば、紙ログに「JG2」、「GSY」、「JG2GS」、「JG#GSY」と書き殴ったであろう。そのために紙ログの数行を使ってしまうが、それは決して無駄ではなく、大きな価値のある数行であると考えている。
# by jg2gsy | 2013-09-20 00:00 | ログ
私が紙ログに固執する理由(その1)
私は、固定でも移動でも、QRV 中は紙ログを使用して、後で Excel で自作した電子ログ(と言うほど大したものではない Hi)に QSO data を入力して管理している。よって、パソコンで QSO data を管理しているが、リアルタイム・ロギングはしない状態にある。今後も特別な理由がない限り、積極的にリアルタイム・ロギングをすることはないと思われる。しかし、私は、リアルタイム・ロギングを否定するつもりはなく、また、多くのロギング・ソフトの素晴らしさは高く評価している。この点は誤解のないように願いたい。

私が紙ログに固執し、かつ、リアルタイム・ロギングをしない理由(トラウマ)について、3回に分けて述べてみたい。

話しは2002年まで遡る。当時スウェーデンに住んでいた私は、SM7XQZ のコールサインを取得して、10年近い QRT から無線の世界に復活した。(SM7XQZ 運用記はこちら。親友の JN1BPM 局編集。)

浦島太郎状態から脱却するために、インターネットで様々な情報を検索した私は、ロギング・ソフトによるリアルタイム・ロギングの存在を知った。「これは便利そうだ!」と最初は興味津々であったが、ある日を境にして、私は、アンチ・リアルタイム・ロギング派になってしまった。

2002年のある日、それほどレアではない某 entity で各バンドによるプチ DX pedition が行われ、私は、運良く 50 MHz で QSO に成功した。すぐにダイレクトで QSL を請求したが、数ヶ月が過ぎても返信がない。メールで問い合わせたところ、「You are not in our log.」との返信が届いた。実は、そうなる可能性が高いことは、QSO 直後から予想していたのである。

このプチ DX pedition 局は、私と SSB で QSO してから約1分後に、「Wow!」という叫び声とともに送信周波数が数 kHz 移動した。慌てた雰囲気の会話がマイクに入り(内容までは聞き取れなかった)、何のアナウンスもなく突然 QRT したのである。何かトラブルが起きたことは明らかであった。予期せぬトラブルに慌てた OP は、思わずダイヤルに触れてしまい、送信周波数が数 kHz ズレてしまったのであろう。

私は「not in our log」と言われた後で再度メールを送り、「あの Wow! は何だ?」、「私は Wow! の1分前に QSO している」、「何のトラブルだ?」、と尋ねたところ、「トラブルの事実はない!」、「お前が QSO したという時刻には、他の SM7 局がログインされている」、「お前がコールバックを聞き間違えたのだろう!」と高圧的なメールが返ってきた。

ここで少し話しが逸れるが、重要なことなのでご容赦頂きたい。SM7XQZ 運用記の中でも述べているが、大陸の中にある SM でワッチしていると、パスが主に落ちている場所(entity)が徐々に移動することが良くわかる。たとえフルスケールで入感している局であっても、南部 EU(I, S5, 9A)が連続してピックアップされているときは、いくら SM からコールしても無駄である。50 MHz の超有名 DXer である SM7AED, SM7FJE も、南部 EU にパスが落ちているときは決してコールしない。中部 EU(F, PA, DL, SP)が連続してピックアップされる時間帯が過ぎて、北部 EU(OZ, SM, LA)がピックアップされ始めてからがチャンスである。(東西に関しても同様。)

このタイミングを見極めるため、私は、「今どの entity がピックアップされたか」を常にノートに書き留めていた。私がプチ DX pedition 局と QSO したときは、I#***, DL#***, OK#***, SP#***, OZ#*** と連続してピックアップされた。満を持してコールし、一発コールでピックアップされたのである。

私は再々度メールを送り、「私の前にピックアップされた I#***, DL#***, OK#***, SP#***, OZ#*** は、その順番にログインされているのか?」と追求するとともに、私がピックアップされた瞬間の録音ファイルを送りつけた。

およそ1ヶ月後、プチ DX pedition 局から QSL が届いた。同封されていた手紙には、「実は、パソコンのトラブルで、約1時間分の QSO data を失った」と白状してあった。

この手のトラブルは、リアルタイム・ロギングをする上で、完全に避けることは不可能である。最初から「QSO data を失った」と正直に言えば良いものを、「not in our log」、「他の SM7 局」などと嘘をつき通そうとしたプチ DX pedition 局に対して、私は、非常に悪い印象を持った。そして、「QSO data を失う危険性のあるリアルタイム・ロギングなど、絶対にするものか!」と決意したのである。この一件が、現在も忘れられない大きなトラウマとなっている。

余談:
では、紙ログなら QSO data を失うことはないかと言うと、「絶対にない」とは言い切れない。これは数年前に聞いた実話である。ある高い山の山頂に担ぎ上げ移動をした某局が、突然の強風で吹き飛ばされ、危うく谷底へ落ちる寸前であったらしい。「紙ログが谷底へ落ちてしまったため、QSL の発行ができない」という INFO があったが、それを聞いた誰もが、ご本人の無事を喜んだことは言うまでもない。
# by jg2gsy | 2013-09-15 00:00 | ログ
QSL について(その1):外国局預かり分
以前から、QSL に関するネタをシリーズ物で投稿する計画があるのですが、いつまで経っても計画のままなので、小出しにして見切り発車することにしました。「その2」、「その3」、、、がいつのことになるのか、私自身もわかりません(笑)。

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前置きが長くなるので(いつものことだが:笑)、最初に結論から述べさせて頂く。

DX 局にダイレクトで QSL を請求(以下「ダイレクト」と表記)した際、自分宛の QSL 以外に、他の JA 局宛の QSL も同封されてくることがある。これらの QSL は、「外国局預かり分」と書いた付箋を付けて JARL BURO へ送れば、たとえ自分が JARL の会員でなくとも、受け取り局が JARL の会員である限り、通常と同様に転送してくれる。(← JARL 会員課から聞いた話。)

私は、サイクル22以前は、DXing には(興味はあったが)ほとんど縁がなく、DX 局宛のダイレクトなど、数回しか経験がなかった。サイクル23では、インターネットが普及したこともあり、パソコンの前で様々な情報が得られる時代となっていた。その中で強く印象に残っている情報のひとつに、JA 局宛の返信に、別の JA 局宛の QSL を(複数枚)同封する DX 局がいるという事実であった。要するに、返信料をケチっている訳だが、どうしても不誠実な印象が残ったのである。

2年ほど前の話である。私が QSO した DX 局が、QRZ.com に「QSL via #### direct only」と、QSL manager へのダイレクトを指示していたため、その指示に従ったところ、半年ほどして返信があった。ところが、私宛の QSL の他に、某 OM さん宛の QSL も同封されており、「お前から送っておいてくれ」という QSL manager の手書きのメモが入っていた。JARL のコールブックで住所がわかったので、すぐにお送りしておいた。その1ヶ月後、今度は私が反対の立場となった。前出の OM さんとは別の OM さんから、私宛の QSL を送って頂いたのである。メモも同封されており、「QSL の送料は気にしないで下さい。次は私がお世話になるかもしれませんので、その際はよろしくお願いします。」と記されていた。「確かに、このようなケースは、持ちつ持たれつだな。」と納得した私であった。

ところが、さらに1ヶ月後、某国からダイレクトの返信が届いた際、封筒がやたらと厚いのが気になった。すぐに開封してみると、確かに私が QSO した局から私宛の QSL は入っていたが、同国内の全く別の局(知人?)から JA 各局宛の QSL が20枚以上同封されていたのである。なるべく多く同封できるようにするためなのか、ペラペラの薄い紙に印刷した QSL であった。

20局以上に QSL をお送りするとなると、送料もバカにならないが、それ以上に大変なのは、住所を調べることである。JARL のコールブックで住所がわかった局は約半分。QRZ.com で住所を確認できた局が4分の1。残りの4分の1の局は、インターネットで検索しても何の情報も得られなかった。どうしたものかと悩んでいたとき、QSL を良く見てみると、交信日はすべて3年以上前の QSL ばかりであることに気が付いた。

この某国には、一応 BURO があり、JARL BURO 経由で QSL を交換できるとされている。しかし、その実態はあまりにもお粗末であり、他国から届いた QSL(In-coming QSL)が自国内の BURO 会員の手に届くまで2年ほどかかり、また、他国の BURO 宛に QSL を定期的に発送する予算がないため、自国の BURO 経由で他国に QSL を送る(Out-going QSL)ことが不可能に近い一方通行状態の BURO であるとの情報を得ていた。(← 同国のアマチュア局から直接聞いた話。)

私宛の返信に3年以上前の QSL がたくさん同封されていた理由は、数年かかって BURO 経由で QSL は届いたものの、BURO 経由で返信できないため、仕方なく(?)私宛のダイレクトの返信に同封したのではないかと想像している。(事実か否かは不明。)

上記の内容をすべて考慮した結果、冒頭で記したように、私宛に届いた20枚以上の QSL は、すべて「外国局預かり分」として、JARL BURO へ郵送させて頂いた。

追伸:
オイ、S*****、少し知り合いだからと言って、他局宛の QSL を20枚以上も同封するのはやめてくれ! 住所を調べるのは、本当に大変なんだぞ!
# by jg2gsy | 2013-09-13 18:00 | QSL
   

CW, QRP, Magic Band (50 MHz) が大好きなアパマン・ハムです。BCL も再開しました。
by jg2gsy
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